時間と回数がかかってしまうケース
時間と回数がかかってしまうケース
- 拘縮肩の施術
- 組織が肥厚している場合
- 筋に触れた瞬間にパツんとした感覚がある場合
- 痛いところが離れたところに複数ある方
- 骨折や細菌感染、先天的な病気や障害、手術による影響などで外からではどうしようもないケース
これらの方には、あらかじめ時間がかかることをお伝えさせていただいています。
時間がかかってしまうケース1 拘縮肩の施術
拘縮肩とは拘縮肩とは、肩関節の疼痛を我慢していたり、痛みがあるのに肩を使い続けた結果、肩の可動域制限をきたしてしまった病態を言います。
引用元:京都下鴨病院
この場合、単純に筋膜による制限だけでなく、筋肉の長さの問題や、肩の関節を包む関節包の問題もかなり大きく影響するため、筋膜の施術だけでは改善することが難しいです。
どうしてもストレッチや運動が必要になります。
このストレッチや運動を、ある程度の回数継続的にこなさないと、この拘縮肩は改善できません。
ですので拘縮肩の改善には、回数と時間がかかってしまいます。
時間がかかってしまうケース2 組織が肥厚している場合
肥厚とは、文字通り組織が肥えて厚くなることです。
私のところには、アキレス腱炎の方がよく来られるのですが、アキレス腱炎の方の中にこの肥厚した状態の方がいらっしゃいます。
この肥厚という状態は、組織に細かい損傷が繰り返しおき、血流の不足により不十分な修復が蓄積すると、ここを守るために血管や細胞が増殖してしまい、肥えて厚い組織となってしまいます。
この状態になると、増えた血管や細胞を減らすにはものすごく時間がかかるので、1〜3回で改善することが難しいです。
時間がかかってしまうケース3 筋に触れた瞬間にパツんとした感覚がある場合
これは完全に主観になってしまって申し訳ないのですが、この触れた瞬間に『パツん』とした感じがあると、なかなか3回以内で治すことが難しいです。
この『パツん』があると、筋膜を触っても、筋膜の純粋な硬さがわからないからです。
ただこれは非常に稀で、今までにまだ数名しかみたことがありません。
3ヶ月に1人ぐらいの割合で、こういった方に巡り会います。
これに関しては、今対応策を模索しておりますが、現状では時間がかかってしまってしまうので、触った瞬間にこれを感じたら、治療に入る前に事前に伝えるようにしています。
時間がかかってしまうケース4 痛いところが離れたところに複数ある方
右膝と左肘と右肩が痛いです
Kさん
こういう方がたまにいらっしゃいます。
これは単純に、1回90分の施術で必要な箇所を全て施術する時間が足りないため、難しいです。
体は全身繋がっているため、左の肘を施術したら、右膝の痛みが改善した!というケースもなくはないのですが、そうならないケースの方が多いです。
- 右足の裏と、右股関節
- 右膝と腰
のように比較的近い部位であれば、3回以内に改善できることが多いです。
時間がかかってしまうケース5 骨折や細菌感染、先天的な病気や障害、手術による影響などで外からではどうしようもないケース
骨折や靭帯損傷、細菌感染、先天的な病気や障害、手術による影響などは、外からの施術ではどうしても無理なケースがあります。
骨折や靭帯損傷
骨折は骨がくっつくのに時間がかかります。
靭帯もそうです。
これを外から施術してくっつけるのが難しいのは、わかっていただけるかと思います。
(※骨折や靭帯損傷をして時間が経過して、骨や靭帯がもう回復しているのに、まだ痛いというケースは改善することができる可能性が高いです。)
関節の形状の異常
関節の形状に異常があったりするケースでも、関節の形状を外から変えることはできないので、これが原因の痛みだった場合は難しい場合があります。
ただし、関節の形状の異常と、今あなたが抱えている痛みとは関係がない可能性も多々あります。
これに関しては、自分で判断せずに1度相談していただきたいです。
「変形性膝関節症で膝が変形しているから痛い」
と思っている方に筋膜調整をしたら、膝の変形自体は変わっていないのに、痛みが改善したというケースはしょっちゅうあります。
手術が失敗しているケース
失敗というと少し言い方が悪くなってしまうのですが、以前にあったケースをお伝えさせてください。
前十字靭帯の再建術を1年前にしたAさん
彼女は1年前に手術をしたのに、
「まだ膝は痛いし伸びきらない、ずっと少し腫れた感じがある」
という状況でした。
このAさんに対して筋膜調整を実施した結果、その場では膝が伸びて痛みもなくなりました。
ですがまたすぐに、元に戻ってしまいました。
何度繰り返して同じように戻ってしまい、これはおかしいと思い、前十字靭帯の再建術に詳しいドクターを紹介し診てもらうと、
「そもそも手術自体が縫合する場所が間違っていて、中で炎症を起こし続けている」
とのことでした。
こういったケースも稀にあります。