この記事を監修している人：木城 拓也（理学療法士免許所有）
理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation（筋膜マニピュレーション）』のコースを修了しています。筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。
木城先生
- 腰痛で前屈できない・・
- 前屈すると腰痛が酷くなる・・
このような人は多いのではないでしょうか？
実際に腰痛と言っても様々なタイプがあり、もちろん治し方も違います。
具体的には、
- 前屈で腰が痛い人
- 腰を捻ると痛い人
では原因や治し方が全く変わるので、前屈をすると腰痛が悪化するタイプの場合の原因と治し方をしっかりと知っておく必要があります。
そのため、この記事では、
- 腰痛で前屈できない・・
- 前屈すると腰痛が酷くなる・・
人に向けて、全国に80店舗以上の整体を経営する理学療法士の目線から、わかりやすく解説していきます。
目次
前屈すると腰が痛い人の【3つの原因】
腰痛で前屈できない場合、原因は大きく以下の3つに分けられます。
- 神経や椎間板の問題
- 筋肉や筋膜の問題
- 股関節周りが硬い
1.神経や椎間板の問題
腰痛に関連する神経や椎間板の問題として、
- ヘルニア
- 腰部脊柱管狭窄症
- 坐骨神経痛
が知られています。
しかし、実はこれらが原因で腰痛になる人は15%と言われてます。腰痛の人が10人いた場合、8〜9人は違う原因で腰痛というのが事実です。
腰痛症の原因はさまざまですが、腰痛のうち原因が特定できるものはわずか15％程度といわれています。
引用：疼痛.JP 腰痛症
つまり、あなたが腰痛で前屈ができない原因もこれらではなく、他の原因である可能性が高いともいえます。
2.筋肉や筋膜の問題
神経や椎間板が原因で腰痛になる人は15%でした。
では、残りの85%は何が原因で腰痛になっているのでしょうか？
それが、筋肉や筋膜です。
最近になって、筋肉だけでなく筋膜が腰痛の原因になっている事がわかって来ています。
筋膜は，機械的受容器と侵害受容器を含む多くの知覚性神経終末によって高密度に神経を分布されている。そして，それは急性の筋筋膜痛症候群の原因になりうる。
実際に筋膜をほぐす事で腰痛が改善する例が多いので、間違いないような印象です。
3.股関節周りが硬い
股関節周りが硬くても前屈した際に腰痛になってしまう人が多いです。
股関節が硬くなり動きが悪くなると、前屈するときに股関節が曲がらない分を腰でカバーするしかなくなります。
このように前屈したときに、横から見ると背中〜腰あたりが丸まっている人は要注意です。
股関節が曲がらない分を腰でカバーしてるため腰に負担がかかりやすくなり、腰痛を引き起こしやすくなります。
なぜ、股関節が硬くなるの？
1人1人の体は異なるので一概には言えませんが、股関節の硬さは
- 筋肉
- 筋膜
が硬くなることが原因で動かない方が多いです。
普段、猫背や反り腰などの悪い姿勢をとっている人は、特に股関節周りの筋肉が硬くなってしまう人が多いです。
そのなかでも、前屈をするときに腰痛になるタイプは、股関節の後ろ側についている
- 梨状筋
- ハムストリングス
という筋肉が硬くなっているケースが非常に多いです。
そのため、腰痛で前屈できない人はこの2つの筋肉をほぐす事が必要になります。
腰痛解消におすすめ｜ストレッチ方法
腰痛解消におすすめの股関節の後ろの筋肉のストレッチ方法を2つ紹介します。
ストレッチはゆっくり持続的に３０秒～１分ぐらいかけて伸ばしてください。
家事やパソコン作業、デスクワークの合間にぜひ取り入れてみてください。
梨状筋のストレッチ
この時に注意していただきたいのは、背筋が丸まらないようにする点です。
背中が丸まった姿勢になると、骨盤が後傾してうまく伸びません。
胸を張って、骨盤を立てた状態で行ってください。
膝上に乗っけている足の側のおしりの筋肉が伸びている感覚があれば正解です。
ハムストリングスのストレッチ
太もも裏にあるハムストリングスを伸ばすストレッチです。
この時も梨状筋のストレッチの時と同様に、背中が丸くならないように注意して行いましょう。
ハムストリングスは骨盤からついている筋肉なので、背中をいくら丸くしても全く効果がありません。
必ず股関節から前に曲げるようにしてください。
※反対に、腰痛で絶対にやってはいけないストレッチもあるのでご注意ください。
関連記事：腰の痛みを治した事例多数！3回以内の改善にこだわる整体院『理学ボディ』とは？
【改善例】ストレッチで改善しない腰痛が、よくなったケース
今回紹介したストレッチは、改善する可能性が高いというもので、必ずこれが効くというわけではありません。
さらに言いますと、腰痛を本当に改善させるためには、硬くなった筋膜をしっかりとほぐす必要がありますが、自分1人ではできません。
つまり、自分1人でできるストレッチは、意味はありますが劇的に腰痛が治るものではないという事です。
そのため、自分でケアをしても腰痛が治らないという人は当院に来られる事が多いです。
今回は、実際に自分でケアをしても腰痛が治らなかった男性の例を紹介したいと思います。
腰痛で前屈ができない男性のケース
この男性は腰痛で前屈ができなくなり、病院でヘルニアと診断をされました。
そして、病院で教わったストレッチを自宅でしていたのですが、全く治らなかったみたいです。
実際に動きを見せていただくと、
腰を曲げるとこの辺りの角度で痛くて、これ以上曲げられないとのこと。
次は、体のどこかに筋膜が硬くなっている場所がないか、確認していきます。
すると、様々な場所で筋膜が硬い場所が見つかりました。これでは、ストレッチだけで治すはずがありません。
この硬い筋膜をしっかりとほぐすように施術をしました。
その結果、
このように腰痛が改善しました。
今回のケースでは、特に以下の場所が硬くなっていたため、あなたもマッサージしてみてください。
※マッサージを不適切な方法や自己流でやった場合は、効果がなかったり悪化するケースがあるので、わからない場合や痛みが悪化する場合は無理に行わないようにしましょう。
腰痛を本気で治したいあなたへ
当院では3回以内に腰痛を改善させることを目指しており、多くの人は3回以内に腰痛が改善するケースが多いです。
そのため、100%ではありませんが、高い確率であなたの腰痛も改善できる可能性が高いです。
気になる事があれば気軽にお問い合わせください。
投稿者プロフィール
- 【青山筋膜整体 理学BODY WEB編集長】理学療法士歴10年以上 総合病院⇨介護・予防分野⇨様々な経験を経て独立。臨床で得た知識をもとに、書籍の執筆・WEB発信・セミナー講師など分野問わず活動中。
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