腸脛靭帯炎を1番早く治す方法を知っていますか?
腸脛靭帯炎をできるだけ早く治すには、痛む場所だけでなく、股関節や膝の動き、周囲の筋肉・筋膜など、痛みを引き起こしている要因に適切にアプローチすることが重要です。
腸脛靭帯炎は、休んでも再発したり、ストレッチやマッサージを続けてもなかなか改善しなかったりすることがあります。
本記事では、理学療法士の視点から、腸脛靭帯炎が長引く原因、早く改善するための治し方、避けるべき行動、自分でできるマッサージ方法をわかりやすく解説します。
当院では、実際に平均3回以内に腸脛靭帯炎の痛みが改善する人が多いため、その具体的な施術の様子も後半で解説します。
- 長引く腸脛靭帯炎の痛みの根本原因
- 最も早く治すための筋膜へのアプローチ方法
- 症状を悪化させないために避けるべき行動
- 自分でできる効果的なマッサージ
そもそも腸脛靭帯ってなに?
腸脛靭帯炎は名前の通り、腸脛靭帯が炎症を起こして痛くなってしまっている状態の事を言います。
腸脛靭帯について
腸脛靭帯は太ももの外側を覆う部分にあります。
この腸脛靭帯は、大腿筋膜張筋と呼ばれる筋肉と、大殿筋と呼ばれる筋肉とくっついているので、名前は腸脛靭帯ですが、おしりから始まる筋肉の一部と思っていただいてもいいと思います。
腸脛靭帯の機能
腸脛靭帯の細かいところは省略して、大まかな機能を簡単に説明します。
腸脛靭帯はおしり〜膝の外側に向かってついているので、
- 膝が外にブレないように
- 膝がねじれないように
膝を安定させます。
特に、
- 膝が内側にねじれる時
- 外側に開く時
に負担がかかりやすくなります。
そのため、走っている時にこの動作が頻回に起こる人は、腸脛靭帯に負担がかかるため、腸脛靭帯炎になりやすくなってしまいます。
腸脛靭帯炎を早く治すには、このように動作に注意することも大切です。
腸脛靭帯炎とは?
腸脛靭帯炎は陸上選手や自転車の選手に多いスポーツ障害で、腸脛靭帯と膝の骨が出っ張っている部分が摩擦を起こす事で起きる炎症と言われています。
腸脛靭帯炎の症状
症状としては、
- 走るとそれだけで痛い
- 膝を外に捻じったとき痛かった
- しゃがむのも痛い
- 腸脛靭帯を押すと激痛
などがあります。
大腿骨外顆周辺に限って圧痛が存在します(図)。腸脛靱帯は明らかに緊張が増し、時に靱帯の走行に沿って疼痛が放散します。
初期はランニング後に痛みが発生しますが、休むと消失します。しかし、ランニングを続けていると次第に疼痛は増強して、簡単に消失しなくなってきます。![]()
腸脛靭帯炎は、頻繁に走る人や運動している人などは治りにくいため、悩んでいる人が多いです。
腸脛靭帯炎のセルフチェック方法
腸脛靭帯炎は以下のような動きで確認ができます。
ランジによるチェック方法
痛い方の足を一歩前に出し、膝の屈伸で痛みが出るかをチェックします。
この時、つま先の位置を
- 外向き
- 真ん中
- 内向き
の三方向でチェックします。
つま先が内向きだと腸脛靭帯が緊張する方向なので、他の二つの方向よりも痛みが出る可能性が高いです。
長く走らないと痛くない人などは、このチェック方法ではつま先がどの方向を向いていても痛みが出ないことも多いです。
圧迫によるチェック方法
太ももの先の方を腸脛靭帯を握るように圧迫し、そのまま自分で膝を曲げ伸ばしします。
この時に痛みが発生した場合このチェック方法は陽性となり腸脛靭帯炎の可能性が高まります。
ただこちらの方法も、長く走らないと痛くない人などは、このチェック方法では痛みが出ないこともあります。
腸脛靭帯炎が完治するまでの期間
腸脛靭帯炎が完治するまでの期間は、概ね約1ヵ月です。1ヶ月かかるには明確な理由があります。
まず、腸脛靭帯炎は、名前の通り腸脛靭帯の炎症です。なので、本当に炎症であれば2~3日で炎症は収まるため、治るはずです。
もしも、腸脛靭帯に損傷などがあったとしても、靭帯の損傷は1ヵ月以内には治ります。
つまり、1ヵ月以上痛みが続いて治らないケースは、何かがおかしいと思っていただいた方がいいです。
腸脛靭帯炎の2つの原因
腸脛靭帯炎は、大腿の骨の外側のでっぱりと腸脛靭帯が過度の摩擦を起こすことで炎症が起きるといわれています。しかし、ランナーの全員がなるわけではありません。
実際に、フルマラソンを走っても腸脛靭帯炎にならない人も大勢います。
この差は、一体何なのでしょうか?
それは、ランニング中に腸脛靭帯にどれだけ負荷がかかっていて、どれだけ腸脛靭帯が緊張しているかの差です。
つまり、腸脛靭帯に負担がかかる走り方をする事で、痛めるリスクが高くなってしまうんです。
腸脛靭帯に負担がかかる原因は2パターンあります。
1.膝の向きやねじれる走り方をする
走っている時に、膝が内側に捻れる人がいます。
これは、正式には、足のアーチが潰れやすい人に多かったりします!
足のアーチが潰れやすい人は、このように膝が内側にねじれやすいです。
そして、腸脛靭帯は膝が内側にねじれると緊張するので、走っている時に膝が内側にねじれる人は腸脛靭帯に負担がかかりやすくなります。
※ 腸脛靭帯炎を走りながら治す方法については「腸脛靭帯炎を走りながら治す方法」で詳しく紹介しています。
2.外側に体重がかかる走り方をする
腸脛靭帯炎は膝の外側にあるため、体重が外側にかかる走り方をする人も、腸脛靭帯炎になりやすくなります。
これは言い方を変えると、膝が外側に開いているとも言えます。
体重が外側にかかる走り方になってしまう原因として、足首の不安定さがあります。
特に、過去に足首の捻挫を1度でもした事がある人は、足首が不安定になりやすいです。
そして、人間の体の仕組み的に、足の外側に体重をかけると安定しやすくなるため、足首が不安定な人は足の外側に体重をかけやすくなります。
なので、このような走り方に当てはまる人は、改善が必要です。
腸脛靭帯炎を早く治すためにやってはいけないこと
腸脛靭帯炎を早く治すためには、やってはいけないことを理解し、避けることも重要です。
誤った行動を続けると、痛みが悪化するとともに治療期間が長引く恐れがあります。
ここでは、日常や運動時に避けるべき具体的な行動を解説しますので、早期改善のためにぜひ参考にしてください。
膝に過度な負荷がかかる運動
腸脛靭帯炎を発症している間は、過度なランニングをはじめとする膝に大きな負荷がかかる運動は控えましょう。
膝の使いすぎは、当然、炎症を悪化させる主な原因になります。そのため、痛みを我慢して運動を続けることはやってはいけないことの一つです。
痛みが強い時期は安静を第一とし、必要に応じて整形外科を受診して痛み止めや鎮痛剤を処方してもらうことも検討してください。
運動を休むのが不安な場合は、ウォーキングや自転車運動、水中歩行など、膝への負担が少ない適度な有酸素運動から始め、痛みの軽減を確認しながら無理のない範囲で行うことが大切です。
ほかにも、膝が痛い時にやってはいけないことについては「膝が痛い時にやってはいけないこと」で詳しく紹介しています。
急激な方向転換やジャンプ
スポーツを行う際に生じる急激な方向転換や、ジャンプからの着地といった動作も腸脛靭帯に非常に大きな負担をかけます。
とくにテニスやバスケットボールなど、急な切り返しや激しい動きが求められるスポーツは、症状を悪化させるリスクが高いため、回復期には要注意です。
早期に復帰するためにも、これらの動作は極力避け、膝への負担を減らすことを優先しましょう。
どうしても休めない場合は、事前にウォーミングアップや入念な予防ストレッチを行い、関節周りを十分にほぐすことが大切です。
誤ったストレッチの継続
ストレッチは腸脛靭帯炎の改善に有効ですが、自己流の誤ったストレッチを続けると逆効果になります。
とくに、痛みを我慢して無理やり筋肉を伸ばすような強いストレッチは、炎症をさらに引き起こし症状を悪化させる原因となります。
ストレッチを行う際は、気持ちよく筋肉が伸びていると感じる程度の強さにとどめ、痛みを感じる場合はすぐに中止してください。
炎症が強く、夜寝るときなどに痛みがある場合は無理をせず、まずは安静にして痛みの軽減を待つことが重要です。正しい知識に基づいたケアを行いましょう。
腸脛靭帯炎を早く治す方法を3つ紹介
腸脛靭帯炎を早く治すには3つの治療法があります。
1.サポーター・テーピング
腸脛靭帯炎はサポーターやテーピングをする事で負担を減らす事ができます。
このようにテーピングやサポーターをするだけでも、日々の負担を減らす事ができるので悪化を防ぐ事ができます。
しかし注意しなければならないのは、これらはあくまで腸脛靭帯炎を悪化させないためのものなので、根本的に治す方法ではないという事です。
なので、腸脛靭帯炎の悪化を防ぎつつ、治すことも考えて行きましょう!
2.ストレッチ
腸脛靭帯は大腿筋膜張筋と大殿筋と繋がっています。そのため、まずは下記で紹介する
- 大腿筋膜張筋のストレッチ
- 大殿筋のストレッチ
の2つの筋肉のストレッチをおこなってみてください。
① 大腿筋膜張筋のストレッチ
上記の姿勢で太ももの外側に伸びた感覚があればOKです。ゆっくり30秒~1分程度おこなってください。
② 大殿筋のストレッチ
上記の姿勢でおしりが伸びた感覚があればOKです。ゆっくり30秒~1分程度おこなってください。
これらのストレッチも腸脛靭帯炎に有効ではありますが、あくまで悪化させないためのものなので、根本的に治す方法ではないのが現実です。
日頃のケアとしては使えますが、根本的な解決にはなりません。
3.筋膜をほぐす【セルフマッサージのやり方】
近年になって、筋膜が腸脛靭帯炎に関係している事がわかって来ています。
実際に腸脛靭帯は筋膜からできているだけでなく、このように全体的に繋がっています。
引用:トリガーポイント
そのため、腸脛靭帯炎と繋がってる
- ふくらはぎ
- モモ裏
- おしり周り
などに筋膜の硬さがあると膝の外側に負担がかかり、痛みを出します。
つまり、腸脛靭帯炎だからと言って膝周りだけが悪いのではなく、繋がっている他の部位が悪い可能性が十分にあります。
そのような場合は、この外側で腸脛靭帯と繋がっている筋膜をほぐす事が効果的です。
実際のやり方もありますので、やってみて痛みの変化を感じてみてください!
※マッサージを不適切な方法や自己流でやった場合は、効果がなかったり悪化するケースがあるので、わからない場合や痛みが悪化する場合は無理に行わないようにしましょう。
関連記事:腸脛靭帯炎を治した事例多数!3回以内の改善にこだわる整体院『理学ボディ』とは?
腸脛靭帯炎を1番早く治す方法【改善事例】
腸脛靭帯炎を1番早く治すためには、まずは今ある痛みを完全に抑える事が必要になります。
そして、そのあとにランニングフォームの微調整などを行う流れが1番早く治る印象です。
なぜなら、痛みがある状態ではランニングフォームを修正したりするのはやりにくく、思うように進まない事が多いからです。
なので、まずは腸脛靭帯炎の痛みをしっかりと抑える必要があります。
ちなみに当院にも腸脛靭帯炎で悩むランナーさんが多く来られますが、多くの人は3回以内の施術で改善する事が多く、早い段階で復帰できている人が多いです。
今回は少し前に来たランナーさんの改善例を紹介します。
腸脛靭帯炎の改善例
Kさんは数年前からマラソンが趣味で、週に3~5回程度5kmのランニングをしています。
1年前ハーフマラソンの大会で走った時に右膝の外側に痛みがはじめて出現。
その後は痛みは出たり出なかったりで、テーピングをしたりしてなんとかランニングは続けることができていたみたいです。
ところが最近では、
- 歩くだけでも痛む時がある
- 踏ん張ると痛い
- 長い距離は走れない
という状態でした。
Kさんの体で筋膜の硬い場所がないか探していくと、以下の場所の筋膜が硬くなっていました。
次はこの硬い筋膜をほぐして行きました。
その結果は以下の動画をご覧ください。
Kさんは「痛くない!!これなら走れそう!!」
と大変喜ばれていました。このように硬くなった筋膜をほぐす事で、腸脛靭帯炎を早く治す事ができます。
腸脛靭帯炎を走りながら治せた他のケースについては、こちらご覧ください!
当院で行っている筋膜の施術に関しては、以下の動画と記事にも詳しく書いてあります。
腸脛靭帯炎の人に効果的なセルフマッサージ
このマッサージで腸脛靭帯炎の痛みが減るようであれば、あなたの腸脛靭帯炎の痛みは筋膜が原因である可能性が高いです。
腸脛靭帯炎が治らない人へ
今回紹介した方法で腸脛靭帯炎の痛みが軽減する人もいれば、あまり変わらない人もいると思います。
あまり変わらない人は、自分でやるには限界があると思いますので、私たちプロに任せてください。
治らない病院や整体に行って無駄な時間やお金を使うのはもったいないです。
実際に、当院には腸脛靭帯炎が治らない人が多く来られていますが、多くの人が1〜3回以内の施術で早く改善しています。
もちろん、あなたも必ず1〜3回以内に改善するとは言い切れませんが、他の整体よりは早く改善できる自信があります。
ですので、私たちに任せてください!
あなたは、痛みが改善したら、
- どれだけ楽になりますか?
- すごい嬉しくありませんか?
- 気持的にも楽ですよね?
私たちがそれを実現させるために、全力でサポートさせていただきます。
他にも気になる事がありましたら気軽にお問い合わせしてください。
投稿者プロフィール

- 理学療法士/WEBメディア編集長
- 10年以上の医療・介護の現場経験を経て独立。著書に6刷を達成した『高齢者のからだ図鑑』など(Gakken出版)。現在は、東京都の高齢福祉事業にも従事。さまざまな現場経験をもとに、執筆・WEB発信・大学での講師業など分野問わず活動中。


木城先生



















