ランニングやジャンプ動作を繰り返すことで起こる、すねの痛み、シンスプリント。
なかなか治りにくいシンスプリントの対策と予防には、原因となる筋肉の柔軟性を高めるストレッチが不可欠です。
この記事では、体の専門家である理学療法士が、シンスプリントの痛みを和らげる効果的なストレッチ方法をわかりやすく解説します。
さらに、再発を防ぐためのトレーニングや日常生活での対策、セルフケアで治らない場合の治療法まで、網羅的に紹介します。
今すぐに痛みを改善したいという方は、ぜひご参考にして下さい。
目次
まずは知っておきたい!シンスプリントの原因
シンスプリントは、ランニングやバスケなどジャンプを多用するスポーツで頻発し、すねの内側に痛みが生じるスポーツ障害です。
正式には「脛骨過労性骨膜炎」と呼ばれ、過度な運動負荷がすねの骨(脛骨)に繰り返し加わることで、骨を覆う骨膜に炎症が起こります。
痛みや症状は、重症度によって変わります。walsh分類で4段階に分類することができます。
主な原因は、硬い地面でのトレーニングや急な運動量の増加です。
その他にも、ふくらはぎの筋肉、特にヒラメ筋の柔軟性低下や扁平足による足裏のアーチ機能の低下も、着地時の衝撃を吸収しきれず発症のリスクを高める要因となります。
シンスプリントの痛みにおすすめ!効果的なストレッチ3選
シンスプリントの痛みを軽減するためには、硬くなったすね周りの筋肉をほぐし、柔軟性を取り戻すことが重要です。
ここでは、シンスプリントに効くストレッチの中から、特に効果的な5つのストレッチ方法を動画と共に紹介します。
痛みがある場合は無理をせず、心地よい伸びを感じる範囲で実践してください。
継続的なケアが症状改善の鍵となりますので、日々の習慣に取り入れてみましょう。
1. ふくらはぎ筋肉を伸ばす カーフストレッチ
シンスプリントは、ふくらはぎの筋肉、特に奥深くにあるヒラメ筋の硬さが原因で発生することが多いです。
カーフストレッチは、このふくらはぎ全体の緊張を和らげるのに非常に効果的です。
◼︎やり方
- 片足を大きく後ろに引き、かかとを床につけたままにします。
- 後ろ足の膝を伸ばした状態で行うとふくらはぎ上部の腓腹筋が、膝を軽く曲げると下部にあるヒラメ筋が重点的に伸びます。
どちらのバリエーションも、呼吸を止めずにゆっくりと30秒ほどキープし、左右均等に行うことで、すねにかかる負担を軽減できます。
2. すねの前側の筋肉(前脛骨筋)のストレッチ
歩行や走行時に地面を蹴り出す際につま先を持ち上げる役割を持つ、すねの前側の筋肉(前脛骨筋)を効果的に伸ばすストレッチです。
◼︎やり方
- 立った状態で片足を一歩後ろに引き、足の甲を床につけます。
- そこから、かかとを外側に少し倒すようにしながら、すねの前側に伸びを感じる位置でゆっくりと体重をかけていきます。
- 痛みを感じない心地よい範囲で20秒から30秒間キープし、左右交互に行いましょう。運動後のクールダウンに取り入れるのがおすすめです。
3. 座ったままできる足裏・足指のストレッチ
足裏のアーチ機能の低下は、地面からの衝撃をうまく吸収できず、シンスプリントを引き起こす一因となります。
足裏や足指の筋肉をほぐし、柔軟性を高めることで、このアーチ機能をサポートできます。
◼︎やり方
- 椅子に座った状態で、足の指を力強く握りしめる(グー)、そして大きく開く(パー)という動作を繰り返します。
- 床に置いたテニスボールを足裏でゆっくりと転がし、足底筋膜をマッサージするのも効果的です。
これらの方法は、場所を選ばずに手軽に実践できるため、デスクワークの合間やテレビを見ながらなど、日常生活の中で気軽に取り入れることが可能です。
ストレッチが効果的ではないケース【要注意】
中には、ストレッチが逆効果となるケースもあります。
症状や状態によって対処法が異なるので、以下のケースでは、早めに整形外科を受診する必要があります。
- 疲労骨折をしているケース
- 安静にしていても痛みや腫れがある
- ストレッチをしても効果が出ない
- ストレッチ後に痛みが強くなる
ストレッチ効果をさらに高めるための3つのポイント
シンスプリントの改善のために行うストレッチは、ただ闇雲に実践するよりも、いくつかのポイントを押さえることでその効果を格段に向上させることができます。
これから紹介する3つの点を意識することで、より安全かつ効率的に筋肉の柔軟性を高め、早期の回復を目指せます。
① 痛みを感じない範囲でゆっくり伸ばす
ストレッチを行う上で最も重要な原則は、痛みを我慢しないことです。
無理に筋肉を伸ばそうとすると、体は防御反応として逆に筋肉を収縮させてしまい、硬直や肉離れの原因になりかねません。
特にシンスプリントのように炎症が起きている場合は、痛みが悪化する恐れもあります。
反動をつけず、息をゆっくりと吐きながら、筋肉が「心地よく伸びている」と感じるポイントで動きを止め、20秒から30秒間キープすることが理想的です。
もしストレッチ中に鋭い痛みを感じた場合は、すぐに中止し、強度や方法を見直す必要があります。
その際は、整形外科の受診をおすすめします。
② お風呂上がりなど体が温まったタイミングで行う
ストレッチは、筋肉が温まり、血行が促進されている状態で行うと最も効果が高まります。
筋肉や腱は温度が上がると柔軟性が増し、伸びやすくなるためです。特にお風呂上がりは、深部体温が上昇している絶好のタイミングと言えます。
体が温まっていると、冷えている時に比べて可動域が広がりやすく、怪我のリスクも低減できます。
スポーツをしている人は、特に運動前に行うと、痛みや悪化の予防につながります。
運動後には、疲労した筋肉をほぐし、翌日に疲れを残さないためのクールダウンとして、ゆっくりとした静的ストレッチを取り入れるのが効果的です。
③ 毎日少しずつでも継続することが重要
筋肉の柔軟性は、一度のストレッチで劇的に向上するものではありません。
効果を実感し、それを維持するためには、短時間でも良いので毎日コツコツと続けることが何よりも重要です。
シンスプリントの症状改善や再発予防を目指すなら、ストレッチを歯磨きのような生活習慣の一部として組み込むことが理想的です。
例えば、「お風呂上がりに必ず行う」「就寝前に5分だけ実践する」など、自分なりのルールを決めると続けやすくなります。
一度に全てのメニューをこなすのが大変な場合は、日によって部位を変えるなど工夫し、とにかく中断しないことを意識しましょう。
ストレッチと併用したい、シンスプリントの再発予防策
シンスプリントの再発を防ぐには、ストレッチによる柔軟性の向上に加えて、すねに負担がかかる根本原因へのアプローチが不可欠です。
具体的には、衝撃を吸収するための筋力トレーニング、ランニングフォームの改善、そして足への負担を直接軽減する道具の活用が挙げられます。
これらの対策をストレッチと組み合わせることで、より強固な再発予防体制を築くことができます。
痛みが再燃しない体づくりを目指し、多角的な視点からケアを行いましょう。
足裏のアーチを鍛えるエクササイズ
足裏には、着地時の衝撃を吸収するアーチ構造があります。
このアーチを支える足底の筋肉(内在筋)が弱いと、衝撃が直接すねに伝わり、シンスプリントの原因となります。
この内在筋を鍛える効果的なトレーニングが「タオルギャザー」です。
◼︎やり方
- 椅子に座り、かかとを床につけた状態で、床に広げたタオルの上に足を置きます。
- 足の指の力だけを使って、タオルをゆっくりと手前にたぐり寄せていきます。
※やりにくい場合は、タオルを少し水で濡らして行うと、足指で掴みやすくなるのでおすすめです。
この単純な動作を繰り返すことで、足裏のアーチを支える力が向上し、衝撃吸収能力が高まります。
扁平足の改善にもつながり、すねへの負担を軽減する効果が期待できます。
インソールやサポーター、テーピングを活用して衝撃を緩和する
トレーニングによる身体機能の向上と並行して、物理的に衝撃を緩和する工夫も再発予防には有効です。
特にスポーツをしている方は、完治するまでの間、サポーターの併用をすすめられる場合があります。
特に、扁平足や走行時に足首が内側に倒れ込みやすい「回内足」の傾向がある場合、自身の足に合ったインソール(足底挿板)を使用することで、足裏のアーチを適切にサポートし、着地時の衝撃を分散させることができます。
また、キネシオロジーテープなどを用いたテーピングも有効な手段です。
すねの内側やふくらはぎに沿ってテープを貼ることで、筋肉の過度な振動を抑え、負担を軽減する効果が期待できます。
専門家のアドバイスを受けながら、これらを適切に活用しましょう。
ランニングフォームやシューズを見直す
シンスプリントが繰り返し発生する場合、ランニングフォームやシューズに問題が潜んでいる可能性があります。
例えば、歩幅が広すぎるオーバーストライドや、かかとから強く着地するフォームは、すねへの衝撃を増大させます。
歩幅を少し狭めて足の回転数(ピッチ)を上げる、体の重心の真下で着地する、といったランニングフォームの改善が求められます。
また、長期間使用してクッション性が劣化したシューズや、自分の足の形、走り方に合っていないシューズを履き続けることも大きなリスク要因です。
スポーツ用品店の専門スタッフに相談するなどして、最適な一足を見つけることが重要です。
痛みが引かない場合の治療法と、スポーツ復帰のタイミング
ストレッチやアイシングといったセルフケアを一定期間続けても、すねの痛みが改善しない、あるいは悪化していく場合は、自己判断で運動を続けずに速やかに整形外科などの医療機関を受診することが重要です。
痛みの裏には、単なる骨膜の炎症だけでなく、疲労骨折といったより深刻な状態が隠れている可能性もあります。
専門家による正確な診断に基づいた治療を受け、医師や理学療法士の指導のもと、焦らずにスポーツ復帰のタイミングを見極める必要があります。
セルフケアで改善しない時に検討する治療法
セルフケアで痛みが改善しない場合、医療機関ではまずレントゲンや超音波、場合によってはMRI検査などを用いて、疲労骨折の有無を含む詳細な診断を行います。
診断の結果、シンスプリントと確定した際の多くのケースが、保存療法が基本となります。
具体的には、運動を一時的に中止して安静を保ちつつ、消炎鎮痛剤の処方(内服薬や湿布)、超音波や低周波などを用いた物理療法で炎症と痛みを抑えます。
症状が長引く難治性のケースでは、体外衝撃波治療やステロイド注射といった選択肢が検討されることもあります。
並行して理学療法士によるリハビリを行い、根本原因の改善を目指します。
競技復帰(スポーツ復帰)までの流れ
スポーツへの復帰は、痛みが完全に無くなったことを確認してから、慎重に段階を踏んで進めることが再発を防ぐ上で極めて重要です。
まず第一の基準は、歩行や階段の上り下りといった日常生活の動作において、痛みを感じないことです。
この状態がクリアできたら、次にその場で軽く両足でジャンプをしたり、痛かった方の足でつま先立ちをしたりしても、すねに痛みや違和感が出ないかを確認します。
これらのチェック項目を全て痛みなく行えるようになったら、ウォーキングから練習を再開し、徐々にジョギングへと強度を上げていきます。
運動中や運動後に痛みが出ないことを確認しながら、少しずつ距離と時間を延ばしていくのが安全な復帰プロセスです。
シンスプリントの痛みの多くが、3回以内に解消しています
ここまで紹介したセルフケアを頑張ってもなかなか良くならない人もいます。その場合はセルフケアの限界かもしれません。
本当に痛みを解消したい方は、ぜひ筋膜の施術を受けることをおすすめします。
なかなか治らない痛みで生活を続けるのはとてもつらいと思います。
でも安心してください。
実際に当店では1~3回程度の施術で改善する人が多く、他の整体や病院よりも少ない回数で早期に改善できる自信はあります。
最低でも3回以内の施術で競技に復帰できるレベルになるように施術を行っています。
1年以上シンスプリントに悩まされてて思うようにサッカーができなかったけど、ここでみてもらってから痛みがなくなり思いっきりプレーできるようになりました。 痛みを治すだけじゃなく、家でできるケアとかも教えてもらい本当に助かります。 また帰省した時体のメンテナンスに来たいとおもいます。
そのため、なかなかシンスプリントが治らなくて困っている人や、早く治したい人はぜひ当店にご相談ください。
すでにご予約で埋まっている店舗もございますので、施術を検討されている方はお早めにお近くの店舗をご確認ください。
シンスプリントのストレッチ:まとめ
シンスプリントの改善と再発予防には、原因となる筋肉の柔軟性を高めるストレッチが極めて重要です。
特に、ふくらはぎやすねの前側、そして足裏や股関節といった関連部位を総合的にケアすることが、根本的な解決への近道となります。
紹介したストレッチを、痛みを感じない範囲で、体が温まっているタイミングに、毎日継続して実践することが効果を高める鍵です。
さらに、タオルギャザーなどの筋力トレーニング、ランニングフォームやシューズの見直し、インソールの活用といった予防策を組み合わせることで、すねにかかる負担そのものを減らすことができます。
セルフケアで痛みが改善しない場合は、無理をせず医療機関を受診し、専門家の診断を仰ぐことが大切です。
投稿者プロフィール

- 【青山筋膜整体 理学BODY WEB編集長】理学療法士歴10年以上 総合病院⇨介護・予防分野⇨様々な経験を経て独立。臨床で得た知識をもとに、書籍の執筆・WEB発信・東京都の高齢福祉事業など分野問わず活動中。


木城先生

















