筋膜炎とは?やってはいけないこと・原因・対処法を専門家が解説!

筋膜炎とは

この記事を監修している人:木城 拓也(理学療法士免許所有)

理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。

木城先生

筋膜炎は、筋肉を覆う膜上の組織が炎症を起こして、痛みや不調を引き起こす状態のことです。

あまり聞きなれない人もいるかもしれませんが、誰にでも起こる炎症です。

知らずに放置した結果、体の慢性的な痛みや不調につながってしまう人が、実はとても多いです。

理学療法士の資格を持ち、全国に80店舗以上展開する筋膜整体のスタッフの目線から、筋膜炎の原因や症状、やってはいけないことや対処法までわかりやすく解説します!

 

筋膜炎とは?

筋膜炎は、筋肉を覆っている筋膜が炎症を起こし、痛みや体に不調を引き起こす状態を指します。

筋膜の炎症の原因は、おもに筋肉の使い過ぎです。

筋膜の炎症によって筋膜が硬くなると、柔軟性が失われ、痛みやさまざまな体の不調を引き起こします。

そもそも、筋膜とは?

筋膜は筋肉を包み込む薄い膜のことで、筋肉の構造を維持し、周囲の組織との結合を助ける役割を果たします。

筋膜の構造

筋膜はおもに「コラーゲン繊維」と少量の「エラスチン繊維」でできています。

(簡単に言うと、水分と繊維です。)

それらが、下記の図のように何枚も重なっています。

筋膜組織の構造

層と層の間に、「水分」や「ヒアルロン酸」が存在し、これらが潤滑油の役割を担っており、健康な筋膜であればこの潤滑油のおかげスムーズに動くことができます。

しかし、筋膜に過度の負荷や外傷が加わると、水分がドロドロになってしまったり、繊維の配列が乱れたり癒着してしまいます。

その結果、筋膜の異常が起こり、様々な不調を引き起こします。

 

筋膜炎(腱膜炎)の症状

筋膜炎の症状には、炎症部位の強い痛みや圧痛、筋肉の過度の緊張や運動時の動かしにくさがあります。

この痛みは筋膜の癒着や腱への影響によって引き起こされます。

筋膜の膠着こうちゃくにより、しこりのように硬くなってしまった部位は、トリガーポイント(強い痛みを感じる点)と呼ばれています。

しかし、筋膜はボディースーツのように全身につながっているため、実際に問題が起きている部位(=トリガーポイント)から離れた部位にも痛みや障害を生じるケースもあります。

痛みが発生する場所だけでなく、全身を見てどの部位に問題があるのかを特定することが、治療や改善のポイントとなります。

 

筋膜炎になりやすい部位

筋膜炎は全身のどこにでも発症しうる疾患ですが、特にリスクが高い部位として、肩や腰、背中、足の裏などが挙げられます。

長時間のデスクワークなど、同じ体勢でいることが日常生活上多い人は、肩や腰などの姿勢を保つ筋肉・筋膜に過剰に負担がかかってしまいます。

多くの人が悩む肩こりや首こり、腰の痛みなど筋膜の問題で体に痛みや不調を生じる状態「筋・筋膜性疼痛症候群」と言われています。

また、ランナーやスポーツ選手などに多くみられる、足裏の筋膜の炎症は足底筋膜炎と言われ、悪化すると歩く・走ることさえも困難になるケースもあります。

筋膜炎を予防するためには、身体の各部位を意識的に動かし、柔軟性を保つ努力が必要です。

 

筋膜炎の人がやってはいけないこと

筋膜炎に悩む場合、特に注意が必要な行動がいくつかあります。

まず、長時間同じ姿勢を取り続けることは避け、痛みが悪化を防ぐことが重要です。

反対に自己判断で無理な運動を行うことも要注意です。筋膜に炎症が起きている状態で急激な負荷を筋肉にかけると、炎症が進行し症状の悪化につながるため、注意が必要です。

また、無闇に温めたり冷やしたりするのも要注意です。急性の痛みの場合はアイシング(冷却)が有効ですが、慢性的な痛みの場合は温めて血行を良くする方が効果的であることもあります。

専門家に一度相談し、筋膜の炎症が起きている部位、痛みや症状が起きている部位を正確に分析した上で、状態にあった対処法を教えてもらうのがおすすめです。

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筋膜炎の治療・対処法

筋膜炎の炎症度合いや部位によって必要な対処法は異なりますが、一般的に炎症が強い時期は安静が必要となります。

炎症や痛みが落ち着いてきたら、慢性化しないために一般的には以下の治療・対処法が必要となります。

  • 消炎鎮痛剤などを用いた薬物療法
  • ブロック注射
  • ストレッチやマッサージ
  • 筋膜リリース

一般的にはストレッチやマッサージの施術を行う治療院が多いです。血流が改善し、筋膜の緊張を和らげることができるので効果的でもあります。

しかし筋膜の炎症の場合、特に効果が期待できるのが筋膜リリースです。

 

筋膜炎の痛みには筋膜リリースがおすすめの理由

筋膜炎の治療において、近年では筋膜リリースが非常に効果的な手法として知られています。

筋膜や筋肉の癒着や硬さを解決するのに効果的な対処法は、硬くなった部分をしっかりとほぐすことにあります。

私の経験上でも、なかなか治らない筋膜炎の痛みや不調は筋膜の施術がもっとも効果を発揮することがわかっています。

※これは、私たちの筋膜の施術が世間一般の筋膜リリースとは違うことや筋膜へのアプローチを専門的に行っている当院ならではの技術が前提としてあります。

 

ただし一般的な筋膜リリースはNG【イタリア式こそ効果あり】

ここで注意したのが、一般的なただの筋膜リリースではあまり効果が期待できないという点です。

一般的な筋膜リリースは、どこに異常があるかわからずに行うため、広範囲にほぐすことはできますが痛みの改善には効果が低いです。

 

これに対し、イタリア式の筋膜の施術(筋膜マニュピレーション)は、筋膜の異常が起きているポイントを探してから、局所的にアプローチを行い異常を改善します。

ただの筋膜リリースとイタリア式の違い
  • 一般的な筋膜リリース:広範囲をほぐすことはできるが痛み改善には不向き
  • イタリア式の筋膜施術:異常となる部位を探してから行うので痛み改善に有効

この特別な手技が学べるのは医師と理学療法士のみ限定されており、全国でも施術が受けられる店舗は数が限れています。

日本では、私たちの整体院『理学ボディ』でこの筋膜の施術を提供しています。

日本でも珍しい理学療法士しかいない整体です。
もちろんイタリア式の筋膜の施術をスタッフ全員が習得しており、行う事ができます。

 

筋膜炎の痛みを3回以内に改善する整体

多くの整体は回数券を販売したりしながら、痛みや不調を抱えている人を長く通わせようとしています。

しかし私たちは、なるべく最短で痛みや不調の改善を目指しているため、3回以内での改善を目指しています。


当院の施術の特徴や3回以内で痛みの改善ができる秘訣
は、

「下記の記事(↓)」でわかりやすく解説しています。

関連記事事例多数!3回以内の改善にこだわる整体院『理学ボディ』とは?

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『理学ボディ』とは?

筋膜炎【まとめ】

筋膜炎は、筋肉を包む筋膜に炎症が生じる状態で、様々な部位に痛みや不快感を引き起こします。

主な原因としては、過度の使用や同じ姿勢を長時間続けることが挙げられます。

症状としては、対象部位の痛みや運動制限が見られ、他にも身体全体に影響を与えることもあります。

筋膜炎の対処や予防には、柔軟性を保つためのストレッチや、適度な休息が重要です。

中でも、特に筋膜の炎症で効果的なのが、専門家による筋膜リリースです。

専門家による筋膜の施術は、短期間で症状を改善する効果があり、今すぐ痛みをどうにかしたい人にはおすすめです。

これらの情報をしっかりと理解し、自分で必要な対処を選んでいきましょう。

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筋膜炎の【よくある質問】

筋膜炎と肉離れの違いは?

筋膜炎と肉離れは、症状に明らかな違いがあります。

筋膜炎は、主に筋膜に炎症が生じて痛みが発生することが特徴です。初期の段階では特定部位に痛みが集中し、運動時には違和感が増加することがよくあります。

一方、肉離れは筋肉の一部が断裂し出血を伴います。そのため、腫れや内出血などがみられることもあります。

この場合、痛みは激しく、動かすことが困難になる場合が多いです。これらの症状を正しく理解し、早期に医療機関での診断を受けることが重要です。

 

 

投稿者プロフィール

ナガシマカホ
ナガシマカホ
【青山筋膜整体 理学BODY WEB編集長】理学療法士歴10年以上 総合病院⇨介護・予防分野⇨様々な経験を経て独立。臨床で得た知識をもとに、書籍の執筆・WEB発信・セミナー講師など分野問わず活動中。

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