「筋膜リリースで太ももが痩せた」という記事や動画が増えてきています。
しかし、本当に筋膜リリースで太ももが痩せるのでしょうか?
結論からいうと、筋膜リリースをする事によって太ももは痩せやすくなります。
しかし、現実では筋膜リリースだけで太ももが完璧に痩せる事は難しいので、ポイントを抑える事が重要になります。
これを知らずに筋膜リリースをしても、そこまで効果が出ないで終わってしまう事が多いため、医学的根拠のあるポイントをしっかりと理解していきましょう。
この記事では、理学療法士で、全国に100店舗ちかく店舗展開する筋膜整体の専門家が、太ももが筋膜リリースで痩せる理由や効果、やり方のポイントについてわかりやすく解説します。
目次
筋膜、筋膜リリースとは?
筋膜リリースについて解説をしていきます。
そもそも、筋膜とは?
筋膜とは筋肉を包んでいる薄い膜のことです。
筋膜は筋肉を包んでいるので、筋膜が硬くなると筋肉の状態も悪くなりやすくなります。
筋膜が硬い人は、筋肉の柔軟性が低くなったり力を発揮しにくくなってしまいます。
筋膜をほぐすのが筋膜リリース
硬くなった筋膜をほぐしてあげる事によって、筋肉の動きを正常に戻してあげるのが筋膜リリースです。
筋膜リリースのやり方としては、テニスボールを使った方法やフォームローラーを使った方法など様々な方法があります。
筋膜リリースで太ももが痩せる【2つの理由】
なぜ、筋膜リリースで痩せると言われるのでしょうか?
その答えは①脂肪がほぐれやすくなること、②筋肉がほぐれやすくなることの2つの理由があります。
①脂肪がほぐれやすくなるから
筋膜リリースで脂肪がほぐれるメカニズムについて簡単に解説します。
下記の図は、手足や体の断面図です。皮膚や筋肉を横からみたイメージになります。
ここで筋膜の構造を詳しくみると、
- 浅筋膜
- 深筋膜
の2つで、できていることがわかります。
深筋膜は筋肉を包むように存在するため筋肉の状態に影響しますが、浅筋膜は皮下脂肪と隣り合うように繋がっているため、浅筋膜の硬さは脂肪の状態に大きく影響する可能性があります。
全国で100店舗以上店舗展開する整体でわたしたちが何万人以上の方を施術をした経験上、浅筋膜が硬くなる人は、脂肪が付きやすくて落ちにくい印象があります。
実際に、脂肪がついていてなかなか落ちない部分の浅筋膜は、ガチガチに硬いことが非常に多いです。
そのガチガチになった筋膜をほぐすことで脂肪も落ちやすくなる印象が実際にあります。
結論として、筋膜リリースで脂肪をほぐす事は効果的であったことが大いにありました。
②筋肉がほぐれやすくなるから
そもそも、ダイエットで皮下脂肪を減らすためには、運動をすることや基礎代謝を上げることが重要であるのは周知の事実です。
しかし、意外と見落としがちなのが、運動や基礎代謝のどちらにも、筋肉の状態が大きく関わってくるという事実です。
基礎代謝は筋肉量に比例して増減すると言われており、筋肉の量が増えれば増えるほど基礎代謝も高くなります。
しかし、筋膜が硬い人は、せっかく増やした筋肉が、正常に機能しにくくなってしまうのです。
そのため、基礎代謝が上がらず痩せにくくなるという負のループに陥ってしまいます。その対策として有効なのが、筋膜リリースです。
筋膜をほぐして筋肉が正常に機能する状態をつくると、基礎代謝が上がります。その結果として、脂肪を燃焼しやすくするなることが期待できます。
筋膜リリースで太ももが痩せるために必要な期間は?
筋膜リリースで痩せるまでの期間は、少なくとも数ヶ月はかかるのが現実です。
筋膜リリースを行うと、まず数分から数日の短期的な変化として血流やリンパの循環が促され、むくみが減ることで一時的に「細くなった」と感じられることがあります。
ただし、この段階で脂肪が減少するわけではありません。
数週間継続すると、筋肉や関節の動きが改善し、姿勢や歩き方が変わることでラインがすっきりと見え始めます。
そして三か月以上、運動や食事管理と組み合わせて継続することで、実際に太ももの太さが減少する可能性があります。
科学的には、筋膜リリースは脂肪を直接減らすものではなく、循環改善や動作効率を通じて「細くなるプロセスを後押しする役割」を果たすと理解するのが妥当だと言われています。
太ももを細くする筋膜リリースの方法
太ももを細くする筋膜リリースの方法について、道具を使ってやる方法、道具なしで行う方法に分けてわかりやすく解説していきます。
フォームローラー(筋膜ローラー)でやる方法
多くの人が見た事があるフォームローラーですが、太ももにやるときは注意点があります。
というのも、そもそもフォームローラーで普通にやると刺激が強すぎてしまいます。
実際にアプローチするのは浅筋膜と深筋膜なので、圧が強すぎてしまうと筋肉をグリグリやっている感じになってしまいます。
フォームローラーで体重をかけてやるときは、筋肉の深さでゴロゴロするのではなく筋肉の手前の筋膜の深さでゴロゴロする必要があります。
フォームローラーで太ももをやる時には深さに注意してやりましょう。
また、太ももの内側に関しては痛みに敏感な部位ということもあり、より弱くやる必要があります。
※より詳しいやり方を解説した記事も参考にしてみてください。
手やテニスボールを使ってやる方法
太ももの場合、手やテニスボールでやる方法の方が刺激が強くなりすぎないのでオススメです。
特に太ももの内側に関しては軽めにやった方が安全な部位なので、手やテニスボールでやる方がいい印象です。
太ももの筋膜リリースと一緒にやるべき4つのこと
筋膜リリースで太ももを痩せるための方法を書きましたが、実際には筋膜リリースだけでは太ももは痩せにくいです。
今から紹介する4つのことを追加してみるだけで一気に痩せる効果が高まります。一つでもできるものから追加してみましょう。
①ストレッチを組み合わせる
筋肉が硬ければ硬いほど脂肪が落ちにくい印象があるため、太もものストレッチをして筋肉をほぐしておく事が大切です。
ストレッチで筋肉がほぐれることで、今まで以上に脂肪が落ちやすい環境を作る事ができます。
②運動を組み合わせる
筋膜リリースをするだけで太ももは痩せません。
実際には筋膜リリース+運動がなんだかんだ1番効果的な印象です。
運動は下半身に刺激が入りやすいランニングなどの有酸素運動はもちろんですし、スクワットやランジなどの太ももの筋肉に刺激が入る筋トレも必須です。
運動で太ももの筋肉を動かす事はもちろんですが、筋トレで筋肉量を増やして基礎代謝を上げて脂肪を燃焼しやすくするのがかなり効果的です。
ですので、太ももの筋膜リリースに加えて有酸素運動や筋トレを組み合わせていきましょう!
③食事制限を組み合わせる
食事に問題がある人の場合は筋膜リリースと運動をいくら頑張っても太ももは痩せません。
当たり前ですが、人間は消費するカロリーより摂取するカロリーが多ければ太ります。
あまりにも摂取カロリーが多い人の場合は食事制限もしっかりと考えていく必要があります。
また、ランニングなどの有酸素運動を長時間することで食欲が増えてしまうこともわかっているため、運動をする場合は有酸素運動は30分以内にして、残りの時間は筋トレなどの無酸素運動をすることをオススメします。
このように食欲は有酸素運動のしすぎで逆に増えてしまっている可能性もあるので、その辺も意識していけるといいと思います。
④太もも以外の部分もほぐすといい
この画像を見て下さい。
このように筋膜というのは全身に繋がっています。
ですので太ももの筋膜も様々な場所に繋がっています。
ですので、実際には太ももだけほぐすよりも太ももと繋がっている、ふくらはぎやおしりなども筋膜リリースでほぐしてあげる事が大切になります。
太ももの筋膜リリース:専門家の方法を動画で解説!
実際に、筋膜リリース専門の整体で推奨している方法を動画で解説します。一つ1分程度の動画なので、ぜひ実践してみてください。
まとめ
多くの人が悩む太もも痩せについて、筋膜リリースはおすすめです。
そのメカニズムは硬くなった筋膜をほぐし、筋肉が正常に機能する状態を作ること、その上で脂肪燃焼しやすくするというものです。
ただし、そのやり方を誤ってしまうと、本来の効果は期待できません。ぜひ本記事で紹介している方法を参考に実践してみてください。
投稿者プロフィール

- 【青山筋膜整体 理学BODY WEB編集長】理学療法士歴10年以上 総合病院⇨介護・予防分野⇨様々な経験を経て独立。臨床で得た知識をもとに、書籍の執筆・WEB発信・セミナー講師など分野問わず活動中。
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