- 頸肩腕症候群はどんな治療をすれば治るのか?
当院に来られる人で、このような疑問を持っている人は多いです。
結論から言いますと、頸肩腕症候群の治療は抜群に効く方法が1つだけあります。
それ以外の治療は、頸肩腕症候群にあまり効かないのですが、多くの人はそのあまり効かない治療を行っている人がほとんどです。
つまり、頸肩腕症候群で悩むの多くの人は治療法が違うから治らないんです。
なので、頸肩腕症候群を治したい人は、この記事を読んでしっかりとした治療について知っておく事が大事です。
それらを踏まえて今回は、
- 頸肩腕症候群とは?
- 頸肩腕症候群の原因3つ
- 頸肩腕症候群の治療とは?
- 頸肩腕症候群が治療で改善した例
について理学療法士がわかりやすく解説をします。
頸肩腕症候群の正しい治療を知りたい人は、是非読んでいただけると嬉しいです。
目次
頸肩腕症候群とは?
頸肩腕症候群は、
なので、症状も複数あります。
- 痛み
- 痺れ
- だるさ
- 脱力感
- 感覚異常
- 肩こり
簡単に言うと、明らかな原因はないけど首〜肩周辺に症状があると診断名がつく感じです。
頸肩腕症候群は怖くない
頸肩腕症候群って聞くと、病名が怖そうな名前なので不安になる人もいますが、
それは、医者が診断名に『肩こり』とは書けないので、頸肩腕症候群と言うざっくりとした診断をするんです。
他にも『胸郭出口症候群』や『頸部椎間板症』などとよく一緒にされがちで
病院で働いているとわかるのですが、
私が昔働いていた病院でも、
それくらいざっくりとしているんです。
なので頸肩腕症候群という診断がついても、
人によって症状も原因もさまざまですから。
頸肩腕症候群の原因3つ
頸肩腕症候群の原因は大きく分けて3つあるので、
1.首に問題があるケース
首を動かすと、首~
これは首から出ている神経や血管が障害されることで症状が発生し
病院によっては『頸部椎間板症』
首に問題がある人については、特徴的な姿勢があります。
このように背中が丸まり、
この姿勢は非常に首周りの筋肉に負担がかかります。
なぜなら首から先が前に出ているため、首と顔の重さを、
座位姿勢は、床からの垂直線が骨盤、肩の中心、
人間は本来骨同士が重なり合って、骨が骨を支えていて、
なので、正しい姿勢をしていれば、筋肉に余計な負担はかかりません。
ですが、上の写真のような座り方ではそれは不可能で、
常にこんな姿勢でいれば、そりゃあ肩もこるでしょう。
つっぱった筋肉が、神経や血管を絞扼することもあるでしょう。
頚椎の位置がズレることだってあるでしょう。
今まで何人もの頸肩腕症候群の方にお会いしてきましたが、
2.鎖骨の下に問題があるケース
首を動かしても痛みの増減がそれほどなく、首、肩、背中、
鎖骨の下あたりには、腕神経叢と呼ばれる神経と血管が集まってるとこ
ここの周囲の筋肉が硬くなってくると、
もしこの腕神経叢周囲での絞扼が原因であると明確に断定できた時
しかし、これがあいまいな場合に、『頸肩腕症候群』
鎖骨の下で問題が起きているかを確かめる方法としては以下の方法があります。
これらで症状が悪化するようであれば、鎖骨の下で起きている問題が原因である可能性が高くなります。
テスト
このテストは▲の写真のように肩、肘を90度に曲げて、ぐーぱーぐーぱーと
これを3分間できれば陰性です。
3分間できなければ、鎖骨の下で問題が起きている可能性が高いです。
3.筋膜が硬くなっていることで起きているケース
これは単純に筋肉を包んでいる筋膜が硬くなっているために、首~
筋膜は全身をウエットスーツのように覆っている繊維状の薄い膜で、骨・筋肉・血管・神経・内臓などさまざまな組織とつながっています。
最近はテレビや雑誌などで、よく取り上げられているため筋膜のことを知っている方も多いと思います。
レントゲンやMRIで見てもなんともないという頸肩腕症候群の方は、この筋膜が硬くなって問題をおこしていることが非常に多いです。
でも、なぜ筋膜が硬くなると、首や肩や背中が痛くなったり、手がしびれたりするのでしょうか?
それはすごく簡単に説明すると 、筋膜は、骨・筋肉・血管・神経・内臓などさまざまな器官とつながっているため、ここが硬くなるとそのつながっている場所も障害されるからです。
たとえば、
- 筋膜が硬くなると、繋がっている血管や神経に問題が起こります
- 筋膜が硬い影響で筋肉も硬くなります
ではなぜ筋膜は硬くなってしまうのでしょうか?
筋膜が硬くなる原因は、以下の7つです。
- 手術
- 固定(ギプスや装具など)
- 骨折
- 捻挫
- 関節の痛み
- 怪我
- 使いすぎ
これらが過去にあると、筋膜は簡単に硬くなります。
ただし硬くなったその瞬間から痛みが出るわけではなく、そういったことの繰り返しによって、硬いところが増えてくると、徐々に体がかばいきれなくなって、痛みとなって外に出てくるのです。
なので、10年前の怪我で硬くなった影響が今に出ている事も普通にあります。
頸肩腕症候群の治療とは?
頸肩腕症候群には大きく分けて3つの治療があります。
しかし、この中で効果がある治療は1つだけです。
1.ストレッチ
ストレッチは首や肩、胸周辺の筋肉をストレッチで伸ばします。
単純に考えれば、筋肉が頸肩腕症候群の原因になっているのであれば、筋肉をストレッチする事で治ります。
しかし、実際には筋肉はそこまで大きな問題でなない事が多いので、ストレッチをしても治らない人は多いです。
2.マッサージ
マッサージに関してもストレッチと同様で、筋肉が問題で頸肩腕症候群の症状が出ている場合は治りますが、多くの人は筋肉が問題ではないので、マッサージでは治らない人が多くいます。
3.筋膜に対するアプローチ
頸肩腕症候群の原因は筋肉を包む筋膜である事が、最近になってわかって来ています。
今まで筋膜は全く注目されていなかったため、そもそも治療の選択肢にありませんでした。
しかし、最近になって筋膜が硬くなると筋肉や神経、血管に問題を起こす事がわかって来ています。
そのため、現在では筋膜に対してアプローチする事が最も効果的な治療です。
次は実際に筋膜をほぐす事で頸肩腕症候群が改善した例を紹介します。
関連記事:頸肩腕症候群を治した事例多数!3回以内の改善にこだわる整体院『理学ボディ』とは?
頸肩腕症候群が治療で改善した例
3か月前から首から肩にかけて異様な鈍痛が出現し、肘から手にかけてしびれがあるという男性Aさん
「肩こりは20年以上前からありました。ですが、こんなに痛みやしびれを感じたことは今までなかったです」
とのこと。
今一番困ることは何ですか?と伺うと
「仕事でパソコンをしていると肩から首にかけてがだるくなってきて仕事にならないんです」
との事です。
最初近所の整体に行って、治療を受けたがほとんど症状は変わらず、さすがにこれはおかしいと思い整形外科を受診したら、レントゲン上は異常がなく『頸肩腕症候群』と言われたそうです。
早速体を見させていただくと、
- 首から肩にかけての鈍痛
- 右の前腕から指先にかけてしびれ
がある状態でした。
その後首を動かしてもらうと、右に回したときに右の首の付け根に痛みが出ました。
今ある痛みを10段階でいくつぐらいか伺うと
「今は5ぐらいで、仕事中は7~8ぐらいの時もあります」
とおっしゃっていました。
次に、筋膜の施術をするために過去に筋膜が硬くなる原因がなかったのかを確認しました。
そこでわかったことが、
- 12年前に薬指を骨折
- 5年前にゴルフで肘を痛めている
ということでした。
これをもとに筋膜の硬さを調べていくと・・・
- 右の薬指と中指の間
- 右肘の内側と裏側
- 右の肩甲骨の内側
に筋膜が異常に硬い部分が見つかりました。
これらの検査から、
- 12年前の薬指の骨折で筋膜が硬くなった
- 肘周りの筋膜も硬くなり、ゴルフ肘
- 肩周りの筋膜も硬くなり、現在の頸肩腕症候群
の症状へと、筋膜の硬さが移行していったのではないかと仮説が立ちました。
この仮説に基づき、薬指のところの筋膜から順番に施術していきました。
一通り施術が終了してからAさんに症状を伺うと・・・
「首が軽くなりました!まだ少し違和感は残りますが、最初より全然いいです!」
さっき痛かった首を回す動きをしてもらうと・・・
痛みなし!
さっき10段階で5だった痛みが、今10段階でどれくらいかを伺うと
「もう0.5ぐらいですかねー!」
すごくいい感じです!
いい感じだったので、私も上機嫌で今度はしびれについて聞いてみました、すると・・・
「これはあまり変わらずまだありますね」
、、、残念な結果でした。
残念ながらしびれはとれませんでしたが、初日はここで終わりにしました。
結局この方には計3回ほど施術する事で改善ができました。
3回目の施術が終わって数日してから、
Aさんから▲のようなメールをいただきました!
こうやって喜びの連絡をいただけた時、この仕事をしていて本当によかったといつも思います。
このように、頸肩腕症候群は筋膜を治療する事で改善するケースが多いです。
また、当院は3回以内での改善を目指す整体であり、他の整体と違って
- 長く通わせる
- 回数券を売る
事などはせずに、最短で改善を目指します。
実際に、頸肩腕症候群であれば概ね3回以内に症状が改善するケースが多いので、あなたの頸肩腕症候群も改善できる可能性が高いです。
ですので、頸肩腕症候群でお悩みの場合は私たちにお任せください。
投稿者プロフィール
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理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。
その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。
筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。