くるぶしの外側や内側などの足首の痛みで悩んでいる人は意外と多く、
- 「歩いているときにニブイ痛みがある」
- 「くるぶしがすごい腫れてて痛い」
- 「何度も足首をくじいてしまって痛い」
と「病院に行った方が良いのか?」と悩んでしまう人も少なくありません。
しかし、この痛み放っておくと歩けなくなるほど痛みが強くなってしまう危険なケースもあるんです。
そこで、本記事ではくるぶしの外・内側などの足首の痛みに関して、理学療法士が下記のポイントをわかりやすく解説していきます。
- 病院に行くべき判断基準
- 内くるぶし、外くるぶしが痛いときに考えられる原因と病態
- 原因に対してのストレッチやトレーニングなどの対処法
記事の後半では具体的な対処法としてストレッチやトレーニングの方法をお伝えしています。
あなたの症状に合わせて該当するものを、実際に行って効果を実感してみてください!
また、理学ボディでは、このような悩みを抱える方の施術を行っています。
直接、今すぐどうにかしたい痛みでお悩みの方は是非一度ご相談ください。
目次
足首・くるぶしが痛い時に考えられること
足首やくるぶしの痛みで考えられる原因は、以下のような障害があります。
- 捻挫
- 筋や腱の炎症
- 異常な骨
部位や症状、受傷の仕方などによって原因は異なるので、見分けることが大切です。具体的には、以下の項目から症状を見分けていきます。
- いつ
捻ったとき、何もしていないのに急に痛くなった、
徐々に痛みが強くなっていったなど。 - 部位
どこが痛むか。 - 痛み
どのような痛みがあるか。
何もしていなくても痛いか。
どう動かしたら痛むか。 - 炎症
熱感はないか。
痛みのある場所が腫れていないか。 - 内出血
内出血をして、青黒くなっていないか。
病院では上記に加え、必要に応じて画像検査などを行い、原因を明らかにしていきます。
先にチェック!病院に行くべき判断基準とは?
以下の項目に当てはまる方は、できるだけ早めに病院に行くことをおすすめします。
- 歩けないほど痛みがある場合やしびれなどの神経症も伴っている場合
- 痛みが減らない生活に支障が出ている場合
- 仕事上、足首に負担のかかる場合
歩けないほどの痛みや神経症がある場合は、骨折や脱臼などの障害を起こしている可能性があります。
中には、痛風や関節リウマチなど、直接的な外傷がなくても発症し、放っておくと重篤化するものもあるため注意が必要です。
また、生活や仕事に支障が出ている場合は、精神面にも大きく影響するため、早めに病院にいくほうが良いでしょう。
足首【外くるぶしの下】が痛い原因
外くるぶしが痛む原因は、以下の2つが考えられます。
- 捻挫
- 腓骨筋腱炎
「腓骨筋」という言葉は聞いたことがないと思います。
すねの骨の外側をたどると、出っ張っている骨があるのは分かるでしょうか?
その骨を「腓骨」と呼び、腓骨から足部にかけて付いている筋肉です。
次項から、捻挫と腓骨筋炎になりやすい人や対処法について詳しく解説していきます。
外くるぶしを捻って痛いなら捻挫?
捻挫は、先述した「靭帯」などの組織が損傷を受けた状態です。
スポーツやヒールを履いて歩く際、転倒する際などに足首を内側にひねる捻挫を起こしやすいです。
また、足首を、ひねりやすい方は靭帯が緩くなっており癖になっている可能性があります。
足首を内側にひねって痛める捻挫では、「前距腓靭帯」と「踵腓靭帯」という靭帯が損傷しやすくなっています。
内側にひねったことで靭帯が引き延ばされると、断裂や損傷を起こしてしまいます。
足首を内側にひねって起こした捻挫の症状は、以下の通りです。
- 外くるぶしの下を押すと痛みがある。
- 外くるぶしの下が青黒くなっており、内出血を起こしている(数日後に起こることも)。
- 足首を内側にひねると、痛みが強くなる。
- 腫れている。
また、捻挫にも程度があります。
靭帯の損傷程度によって、捻挫の程度を三つに分けています。
靭帯が伸びる程度の損傷を1度捻挫、靭帯の一部が切れるものを2度捻挫、靭帯が完全に切れるものを3度捻挫と定義しています。
引用:日本整形外科学会
捻挫の程度が高くなるごとに、放置してしまうと癖になりやすいため、注意しましょう。
外くるぶしの下を押すと痛いなら腓骨筋腱炎?
捻挫とも被る症状ですが、外くるぶしの下を押して痛いのなら「腓骨筋腱炎」も疑わしいです。
すねの上部分から、外側を触っていくと出っ張っている骨があると思います。
これは「腓骨」と呼ばれる骨です。
腓骨から外くるぶしの下を通り、足の外側の真ん中あたりに付く「腓骨筋」があります。
腓骨筋の腱が何らかの原因で、炎症を起こしている状態のことを「腓骨筋腱炎」と言います。
腓骨筋炎の原因は、以下のようなことが考えられます。
- 歩く、走る、ジャンプなどでの負担
- 足首の捻挫による負担または損傷
腓骨筋は、つま先を下に向ける作用を持ちます。
歩いたり走ったりするとき、足をけり出すためにつま先を下に向けますよね。
負担がかかりやすい歩き方や走り方だと、腱に過剰な負担がかかり、炎症を起こす場合があるのです。
また、足首の捻挫が腓骨筋腱炎には影響しています。
腓骨筋は、足首の安定性を保つための働きも担っています。
本来は、靭帯などと一緒に安定性を保ちますが、靭帯が損傷する「捻挫」を起こしている場合、靭帯の機能が落ちてしまいます。
そのため、腓骨筋の腱に負荷がかかり、損傷を起こすことがあるのです。
これらの原因が思い当たる方は、腓骨筋腱炎かもしれません。
足関節捻挫の対処法
足関節の捻挫への対処法は、痛めてからどのくらい経過しているのか、重症度などによって異なります。
捻挫を起こしてすぐには、アイシングとテーピングによる固定を行ったうえで安静にすることが大切です。
炎症が起きている状態で、ストレッチやマッサージ、トレーニングを行うのは、かえって悪化させる可能性があります。
数日後、以下のことをクリアしていれば、治りを促す段階のため、徐々にストレッチやマッサージ、トレーニングを行っていきましょう。
- 腫れが引いている
- 内出血がない
- 痛めた部分を触っても熱感がない
- 痛みがそれほど強くない
次項では、具体的なストレッチやトレーニング方法をご紹介します。
ストレッチ
おもに、自身で行っていただきたいストレッチは以下の2つです。
- ふくらはぎの筋肉のストレッチ
- 足首の動く範囲を戻していくストレッチ(運動)
以下で順番にやり方を解説していきます。
ふくらはぎの筋肉のストレッチ
- 膝を伸ばした状態で床やベッドに座る。
- つま先にタオルをかける。
- タオルを両手で引っ張り、気持ちの良い程度に調整する。
このストレッチ方法は、手軽かつ自身で力加減を調整できるため、無理のない範囲で行えるメリットがあります。
捻挫で足首を固定していると、ふくらはぎの筋肉が硬くなってしまいます。
ふくらはぎの筋肉の硬さは、足首の硬さにつながるため、ストレッチを行いましょう。
ストレッチの際の注意点として、つま先にタオルをかける際、足先になりすぎないようにしてください。
足先過ぎると、ふくらはぎの筋肉をうまく伸ばせなくなります。
足首の動く範囲を戻していくストレッチ
- 膝を伸ばした状態で床やベッドに座る。
- 片足を、もう片方の足に膝を曲げて乗せる。
- 乗せた方の足を持ち、痛みのない範囲で回す。
安静や固定をしている期間に、足首の動く範囲が狭くなるため行います。
動かさないままだと、治癒したとき足首が硬くなり、さらなるケガにつながりやすいです。
無理のない範囲で動かし、足首の動く範囲を確保しましょう。
トレーニング
トレーニングを行う目的は、靭帯が損傷したことにより足首の安定性が低下し、ひねることが癖になるのを防ぐためです。
内側にひねるのを制御する筋肉を鍛えたいため、反対に、足首を外側にひねる働きをもつ筋肉をトレーニングします。鍛える筋肉は「腓骨筋」です。
腓骨筋のトレーニング方法
- 椅子に座る。
- 両足の真ん中あたりに、「ゴムバンド」を結ぶ。
- 股関節や膝はなるべく動かさず、足首を外側にひねるのを意識しながら足部を外に開く。
やり方のコツは、足の母指球を床に押し付けるような感覚で行うと、やりやすいです。
股関節や膝関節を使ってしまうと、意味がなくなってしまうので注意しましょう。
腓骨筋腱炎の対処法
腓骨筋腱炎への対処法は、痛めてからどのくらい経過しているのか、重症度などによって異なります。
炎症を起こしてすぐは、熱感のある部分をアイシングで冷やします。
さらに、テーピング、インソール、パッドによる固定を行ったうえで安静にすることが大切です。
テーピングやインソール、パッドでの固定は、自力では難しいので病院で診てもらった際、必要に応じてやってもらいましょう。
炎症が収まってからは(足関節捻挫の対処法を参照にしてください)、腓骨筋が凝り固まってしまっているはずです。
そのため、「捻挫」でご紹介した内容の、ストレッチを行ってください。
腓骨筋炎でのストレッチで少し異なるのは、つま先を反らす方に意識しましょう。
つまり、ふくらはぎの筋肉を伸ばすような意識です。
また、トレーニングに関しても「捻挫」でご紹介した腓骨筋のトレーニングを行います。
必ず、炎症が落ち着いてから行うよう気をつけましょう。
関連記事:くるぶしの痛みが改善した事例多数!3回以内の改善にこだわる整体院『理学ボディ』とは?
足首【内くるぶしの下】が痛い原因
内くるぶしの下が痛む原因は、以下の3つが考えられます。
- 後脛骨筋不全
- 後脛骨筋腱炎
- 有痛性外頸骨
上記3つには、共通して「後脛骨筋」と呼ばれる筋肉が関わっています。
次項から、それぞれの病態や見分け方、起こった場合の対処法について解説します。
内くるぶしの下が腫れて痛いなら後脛骨筋不全?
「後脛骨筋不全」は、中高年の女性に多い病態です。
後脛骨筋とは、すねの骨の後ろや、すねの骨の外側にある「腓骨」の後ろから、足の骨に枝分かれして付いている筋肉です。
つま先を下に向けたり、足首を内側にひねったりする働きをもちます。
また、後脛骨筋は足に存在する筋肉の中でも、重要な働きをもっています。
後脛骨筋は「足のアーチ」を作り出し、衝撃の吸収や足の構造を保つことにも役立っているのです。
衝撃吸収ができなければ、足を着地するたびに衝撃が、膝や股関節、腰などに直接加わります。
しかし、後脛骨筋不全になると、足のアーチが作り出せないため、正常な衝撃吸収の機能を果たせなくなるわけです。
後脛骨筋不全の症状としては、内くるぶしの腫れや痛み(押したときの痛みも含む)が生じます。
- 偏平足になっていないか
- 痛みや腫れがないか
- 自力で足首を内側にひねることはできるかどうか
上記の3点を確認して、後脛骨筋不全ではないかの指標にしましょう。
内くるぶしの下が歩くと痛いなら後脛骨筋腱炎?
後脛骨筋不全のところで解説したのですが、後脛骨筋は、衝撃吸収の機能をもっている足のアーチを保つ役割を担っています。
仕事上、立ち仕事や歩くことが多い方は、後脛骨筋に負担がかかってしまい、後脛骨筋の腱で炎症を引き起こしやすいです。
常に、後脛骨筋が引き延ばされたり縮んだりするので、腱が耐え切れなくなるのです。
後脛骨筋腱炎では、体重をかけるとき、歩くとき、つま先立ちをするときなどに痛みを生じます。
腱が断裂している場合は、つま先を下に向ける運動や足首を内側にひねる運動ができなくなります。
自身で、後脛骨筋不全との見分けるのは難しいです。
歩くと痛い場合は、病院で画像検査を行い原因を突き止めてもらうことをおすすめします。
内くるぶしの下が出っ張り痛いなら有痛性外脛骨?
そもそも外頸骨とは、②の部分に位置する、本来は無い余分な骨です。先天性の異常によって外頸骨が生まれます。
しかし、外頸骨がある方も少なくはありません。
基本的に外頸骨があっても痛みは生じないのですが問題は、何らかの原因によって「痛みを生じること」にあります。
有痛性外頸骨は、中高生など比較的若い層に多い病態です。
中高生は活動量の多い年代で、「後脛骨筋」が引っ張られ、後脛骨筋が付いている骨が損傷し、痛みを生じます。
後脛骨筋不全の対処法
後脛骨筋不全を起こしてすぐには、痛みと炎症を落ち着かせるために、安静が第一になります。
合わせて、インソールやパッドを用い、足のアーチを補助します。
この対処によって改善が見られない場合は、「手術」適用です。
後脛骨筋不全が続いてしまうと、足の構造が乱れ、膝や股関節が変形する可能性があります。
最終的には体全体に影響を及ぼすかもしれません。
後脛骨筋不全があると判明した場合は、医師の指示のもと、できるだけ早めに対処しましょう。
次項で、痛みと炎症が落ち着いた後の効果的なトレーニング法を合わせてご紹介します。
後脛骨筋不全では、自身の判断によるストレッチは悪化させる可能性があるため、行わないようにしましょう。
マッサージ
後脛骨筋不全では、足のアーチが減っているため偏平足の改善も図る必要があります。
以下のマッサージを参考に行ってみましょう。
- 膝を伸ばした状態で床やベッドに座る。
- 後脛骨筋不全を起こした足を、もう片方の足に乗せる。
- 足の裏の真ん中あたりを指で押しながらマッサージをする。
このマッサージは「足底腱膜」という膜を伸ばすために行います。
あまり強くすると、膜が傷ついてしまうため、気持ちの良い程度で行ってください。
トレーニング法
トレーニングは、後脛骨筋を鍛えるために行います。
痛みや炎症のある状態で行うと、逆効果になるので、落ち着いてから以下のトレーニングするようにしましょう。
- 椅子に座る。
- タオルを床に引き、後脛骨筋不全を起こした足を、膝は伸ばさない状態で上に乗せる。
- 足の指で、タオルを掴みながら引き寄せていく。
コツを掴まないと最初は難しいかもしれませんが、できるだけ足の指と足首だけで行っていきます。
このトレーニングは、足のアーチを作り出すのに役立ち、後脛骨筋を働きを促すトレーニングになります。
後脛骨筋腱炎の対処法
後脛骨筋腱炎を起こしてすぐには、テーピングやインソールなどによる固定と安静が第一選択です。
アイシングにて痛みや腫れを落ち着かせることも大切になります。
また、後脛骨筋腱炎を引き起こす原因によっても異なりますが、足に負担がかかるような肥満などの要素がある場合、それらの改善に努めていきましょう。
原因を取り除かない限り、繰り返してしまうため、改善を図ることは大切になってきます。
後脛骨筋腱炎を放っておくと、腱の断裂にもおよびかねないため、できるだけ早めに対処しましょう。
痛みや腫れが落ち着いた後、マッサージやストレッチ、トレーニングをご紹介します。マッサージとストレッチは、「後脛骨筋不全」でご紹介した方法と同じです。
次項では、ストレッチ法をご紹介します。
ストレッチ法
後脛骨筋腱炎では、ふくらはぎの筋肉が硬くなりやすいです。
それに伴い、後脛骨筋に負担がかかりやすくなるため、ここではふくらはぎの筋肉のストレッチをご紹介します。
- 有痛性外頸骨を生じている方の足だけベッドに乗せる。
- その足は膝を曲げて、体重を乗せながらふくらはぎの筋肉を伸ばす。
体重を乗せる方法になるため、無理なストレッチにならないよう注意しましょう。
有痛性外脛骨の対処法
有痛性外頸骨は、後脛骨筋が過剰に働いてしまうことで、外脛骨を引っ張り、痛みが生じています。
そのため、安静にしつつ、後脛骨筋のストレッチを行いましょう。
改善されるのに、3か月~数年と言われており、個人や状態によって大きく変わります。
また、安静やストレッチなどの「保存療法」で改善が見られない場合は、手術の検討が必要です。
特にスポーツを続けたい中高生は、選択肢に入りやすいと思います。
しかし、手術を行っても痛みが残ってしまうケースもあります。
外頸骨による痛みが継続していたことで、異常な血管が発達してしまい、痛みを生じやすくしていることがあるからです。
近頃は、カテーテルという細い管を用いた手術で、早く改善が見込まれるものも方法として出てきたため、検討してみるとよいです。
有痛性外頸骨でのマッサージやストレッチ、トレーニングは「後脛骨筋不全」や「後脛骨筋腱炎」でご紹介したものを行いましょう。
同じような理屈で、後脛骨筋の負担を減らし、偏平足の改善が必要になります。
関連記事:くるぶしの痛みが改善した事例多数!3回以内の改善にこだわる整体院『理学ボディ』とは?
今すぐ痛みをなんとかしたい時は理学ボディがおすすめ
「青山筋膜整体 理学ボディ」では、「通わない整体」というキャッチコピーを掲げ、3回以内の改善を目指しています。
3回という数字は適当に言っているのではなく、実際に、平均3回以内に改善している患者様が多くなっているからです。
足首やくるぶしの痛みを発症してからの期間や原因、症状によっても回数が変動しますが、できるだけ早い改善を目指します。
足首やくるぶしに痛みがある方は、理学ボディを検討してみてください。
詳細は下記の公式サイトをご覧ください。
まとめ
足首やくるぶしの痛みは、負担がかかったことによる筋肉や靭帯、骨の損傷である場合が多いです。
どの病態においても、原因に合わせた適切な対処をしなければ、何度もその病態を生じやすくなったり、悪化したりする可能性があります。
もし、自身で判断が難しいようであれば、理学ボディに来院または電話等でのご相談ください。自身で行えるトレーニングなどの指導も直接できるので、あなたの力になれると思います。
投稿者プロフィール
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理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。
その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。
筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。