「ベンチプレスをすると腰が痛い!」
「経験が浅く、何が原因かわからない」
このようにベンチプレスによる腰の痛みで悩んでいませんか?
ベンチプレスは、胸筋以外にも肩や腕など上半身を効果的に鍛えることができるトレーニングメニューです。
上げられる重量によって自身の筋力もわかりやすいため、多くの方に好まれるメニューでもありますよね。
そして、近年の筋トレブームにより独学でジムでベンチプレスを行われる方や、自宅で器具を揃えて取り組まれる方もいらっしゃると思います。
しかし、取り組みやすい反面、自己流になってしまい腰に痛みが起きてしまうことも少なくありません。
腰を痛めてしまうと、他のメニューにも影響が出てしまいつらいですよね。
結論、ベンチプレスによって腰が痛くなる原因は下記のとおりです。
- フォームや上げ方の問題
- 特定の部位の使いすぎ(オーバーユース)
- 腰に疾患を抱えている
原因をしっかりと見極められなかったり、対処法を間違えてしまうと痛みが悪化する恐れがあります。
痛みが悪化すると病院での治療が必要になったり、手術が必要になる場合も考えられます。
でも安心してください。
本記事でご紹介する内容を一緒に確認していけば、セルフケアでも痛みを改善することができます。
本記事は痛みと体の専門家である理学療法士が、懸垂によって起きる腰の痛みについてわかりやすく解説し、対処法をご紹介します。
当院は、今回ご紹介するベンチプレスによる腰の痛みも、即時的または短期的に改善することのできる筋膜リリース専門店です。
すでに痛みを抱えていてつらい!今すぐに痛みをどうにかしたい!という方は、腰の痛みを今すぐどうにかしたい人へをご覧ください。
※腰痛で不安な方は迷わずに医療機関を受診することをおすすめします。
目次
ベンチプレスで腰が痛い5つの原因
ベンチプレスで腰が痛くなってしまう原因は、どのようなことが考えられるのでしょうか?
原因としては、以下の5つが考えられます。
- 姿勢の問題
- 上げ方の問題
- 使い過ぎ(オーバーユース)
- 筋力不足
- 腰に疾患がある
上記のポイントのうち一つでも当てはまる方は、腰に痛みがでやすい状況になってしまっています。
初心者の方は、動画などを参考にして、独学で取り組んでいる方が多いです。
痛みを悪化させないためにも、まずは原因をしっかりと判断していきましょう。
姿勢に問題がある
まず考えられる原因となるのが姿勢の問題です。
これはバーベルを持ち上げる際に腰を反らせすぎた姿勢になっていることが原因で起こります。
ではどんなことが要因で腰が反ってしまうのでしょうか?
背骨にある胸椎が硬い
背骨は、頭の方から順に頸椎、胸椎、腰椎に名称と役割が分かれています。
その中でも胸椎は、他の椎間関節に比べて可動性が大きく、体を丸めたり反らす際に良く動く役割を持っています。
ベンチプレスを行う際は、ブリッジと呼ばれる大きく腰を反らした姿勢を取ることによりバーベルを効率的に持ち上げることができます。
しかし、腰を反らす際に重要な胸椎の動きが制限されてしまうと、その負担が腰椎にかかってしまいます。
負担が大きくなった腰椎の椎間関節は、圧縮されるストレスが強まり、腰の痛みへとつながってしまうのです。
このような場合には、特に胸椎を中心とした背骨や体幹のストレッチを行い、可動性を広げることが大切です。
具体的な方法は、ベンチプレスで腰が痛い7つの対処法でご紹介してますので、参考にしてください。
上げ方に問題がある
続いてバーベルの上げ方に問題がある場合です。
腰に負担がかかりやすい上げ方をいくつかご紹介します。
おしりが浮き上がっている
上記で解説したブリッジの姿勢が取れていても、いざ持ち上げる時におしりが上がって腰全体が浮いてしまうと腰に負担がかかります。
なぜおしりが浮いてしまうと腰に負担がかかってしまうのでしょうか?
ベンチプレスを行う際、腰をしっかりと反らしおしりをベンチにつけ、固定点を作ることで大胸筋がしっかり働くことができます。
しかし、おしりが上がってしまうと固定点が足元になってしまいます。
足を踏ん張ることで腰を反らす力は増え、大胸筋へ力が伝わりにくくなり、腰に痛みが出てしまうのです。
ベンチにおしりを当てたら押すようなイメージで持ち上げてみましょう。
反動で持ち上げてしまっている
ブリッジを行うのと同時に反動でバーベールを持ち上げてしまうと、腰の負担は急激に増え、痛みが起こりやすいです。
反動を使って重量を上げることは、背骨の怪我にもつながりやすいです。
ゆっくりとフォームを意識してあげるようにしましょう。
フォームに自信がないという方は、ベンチプレスで腰が痛い7つの対処法で正しいフォームもご紹介しています。
オーバーユース
次に考えられる原因は使い過ぎ(オーバーユース)による痛みです。
オーバーユースは過用を表し、決まった部位を繰り返し練習を行うまたは高負荷が加わることでおこります。
ベンチプレスは一見、回数をこなすメニューではなさそうですが、重量が大きいため一回当たりの腰への負担は大きなものになります。
正しい負荷設定の方法については、本記事ではRM法をご紹介します。
聞いたことがある方も、もう一度おさらいしてみましょう。
また、体の使い方で起こる原因は、オーバーユースだけではありません。
体の使い方が間違っていることで起こるミスユースも重要です。
ベンチプレスにおいては、楽な上げ方が必ずしも正しいとは限りません。
知らないうちに腰に負担がかかっている場合がありますので、正しいフォームについては、本記事後半でご紹介します。
RM法や正しい上げ方については、ベンチプレスで腰が痛い5つの対処法で解説しています。
体が硬い
次に体の関節や筋肉が硬いことで腰に痛みが起こる場合です。
ベンチプレスにおいては、以下の体の部位で硬さがあると腰に負担がかかりやすいです。
- 胸椎の伸展
- 股関節の伸展
- 肩甲骨の内転、下制
胸椎の伸展については、前述した姿勢に問題があるをご覧ください。
それでは、順番にわかりやすく解説していきます。
股関節の伸展
股関節の伸展は、骨盤に対し大腿骨が背面側に動く動作を指します。
ベンチプレスでは、ベンチに寝た状態でブリッジを行うため、下記の画像右のように股関節伸展位からのブリッジとなります。
そのため、股関節前面に付着している筋肉や組織が硬いと伸展に制限が起こり腰の負担が大きくなってしまうのです。
対処法としては、股関節前面に付着し股関節を曲げる作用のある筋肉を柔らかくすることが大切です。
詳しい方法は、ベンチプレスで腰が痛い5つの対処法をご覧ください。
肩甲骨の内転・下制
ベンチプレスで重要となってくるのは、大胸筋や肩回りの筋肉のパフォーマンスをしっかりと出すことです。
肩甲骨の内転は、両方の肩甲骨を内側に寄せる動き、下制は、肩甲骨を下に動かすことを指します。
ベンチプレスでは、大胸筋をしっかりとストレッチした状態からバーベルを持ち上げることで効率的なパフォーマンスを発揮できます。
下記の画像をご覧ください。
上記の画像のようにバーベルを上げる際、肩甲骨は内転・下制方向に動きます。
この時、左右で可動範囲が異なったり硬くて動きにくい場合、腰を反らすことで肩甲骨の動きを代償してしまいます。
そのため肩甲骨の動きをしっかりと柔らかくしておく必要があります。
本記事でも、肩甲骨に対するストレッチをベンチプレスで腰が痛い5つの対処法でご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
腰の疾患がある
最後に腰の疾患がある場合です。
もともと既往に腰の疾患があったり、ベンチプレスによって発症してしまうケースも珍しくありません。
今回は、ベンチプレスで注意が必要な腰の疾患をいくつかご紹介します。
筋・筋膜性腰痛症
筋・筋膜性腰痛症とは、腰の筋肉や筋膜に継続的または急激な負荷が加わることによって発症します。
筋膜は、筋肉の動きを円滑にする働きがあり、硬くなったり滑走性が低下すると痛みを生じます。
筋膜性腰痛症の場合、おもに背中に運動時痛や圧痛が起こるのが特徴です。
レントゲンなどで構造的な問題がない場合に、筋・筋膜性腰痛症と診断される場合があります。
診断を受けた場合は、痛みの原因となっている部位に対しストレッチや筋膜リリースなどの適切な対応を取ることがすすめられます。
第一に安静、第二にアイシングをしましょう。ただし、いたずらに長い安静は筋力や柔軟性の低下につながるため、強い疼痛が軽減したらすみやかにストレッチングを行います。そのため、腰痛に対する十分な理解と、ストレッチングなど日常での管理が必要です。
引用:ZAMST
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアは、背骨を構成する椎間板の中から髄核と呼ばれるクッションのような組織が突出してしまう状態を表します。
突出した髄核が神経に当たると腰や足に痛みやしびれが起こります。
引用:Medical Note
腰椎椎間板ヘルニアは、反り腰によって発症リスクが高まります。
ベンチプレスでのブリッジで反り腰を助長させ、かつ重量で負荷をかけるとヘルニアの危険性はとても高くなります。
トレーニング中に強い痛みがでた場合や、しびれや違和感を感じたら迷わず整形外科のある医療機関を受診しましょう。
腰椎椎間板ヘルニアを発症した場合、基本的に安静が優先されます。運動の再開許可がでたら再発予防のために体幹トレーニングがおすすめです。
ベンチプレスで腰が痛いのは改善できる?
ここまでベンチプレスで腰が痛くなる原因をご紹介してきました。
腰が痛くなってしまう原因は多様で、程度も個人差があります。
本当にベンチプレスによる腰の痛みは改善するのか、気になりますよね。
結論、改善することは可能です!
本記事ではさまざまな痛みの原因に対して、セルフケアで行える痛みの対処方法をご紹介します。
具体的な方法に関しましては、次項をご覧ください。
注意すべき、一番重要なポイントがあります。
今回ご紹介した中で多くの方がお悩みになるのが、筋・筋膜性腰痛症などの筋膜由来の問題です。
筋膜が硬くなって起こる腰痛は、セルフケアのみでは難しいところもあります。
したがって、痛みがなかなか改善しない、すぐに何とかしてほしいという方は、当院のような筋膜リリース専門店にご相談ください。
ベンチプレスで腰が痛い5つの対処法
ここまでベンチプレスで腰が痛くなってしまう原因について解説してきました。
今回は、腰に痛みがでた場合に有効な5つの対処法についてご紹介します。
ストレッチ
腰の痛みがある程度落ち着き動かせるようになったらストレッチを行ってみましょう。
ストレッチは、おもに緊張して硬くなっている部位を緩めたり、動きをよくする効果が期待できます。
胸椎ストレッチ(キャット&ドッグ)
ベンチプレスにおいて、胸椎の可動性は腰の負担を減らすためにとても大切なポイントとなります。
今回は、ベンチプレスのブリッジを作るのに必要な胸椎の前屈・後屈ストレッチをご紹介します。
開始姿勢:四つん這い
- 肩と腕が垂直、骨盤と膝ば垂直になるよう四つん這いになる
- おへそを見るように頭を動かし、背中を丸めて持ちあげる
- 目線が上を向くように頭を上げ、背中を反らしていく
- ゆっくりと10回繰り返す
腸腰筋ストレッチ
腸腰筋は、ブリッジの姿勢を作るためにも柔軟性が求められる部位です。今回は道具を使わずに簡単に行える方法をご紹介します。
開始姿勢:片膝立ち
- 足を前後に開いて、後ろの足は膝をつく
- 前足の膝に両手を置いて体重を前方に動かす
- 後ろ足の付け根が伸びているのを感じながらそのまま15~30秒キープ
- 2~3セット繰り返す
スリーパーストレッチ
肩や肩甲骨の動きが硬いという方におすすめのストレッチです。
痛みがある場合は無理をせず、様子をみて行いましょう。
開始姿勢:横向きで寝た姿勢
- 下側の腕を前に出し肘を90度曲げる
- 反対の手でゆっくりと下側の手を押す
- 肩甲骨の後ろ辺りが伸びているのを感じる
マッサージ
ストレッチを行うとまだ少し痛みがあるといった方は、マッサージもおすすめです。
今回は、腰の痛みに効果的なストレッチをいくつかご紹介します。
おしりの後面のマッサージ
腰に負担がかかってしまう要因として、おしりの筋膜が硬くなっていることがあります。筋膜に対するマッサージを行う際は、あまり強く押さないのがポイントです。
開始姿勢:片方の足を伸ばし座る
- 手の付け根を骨盤のてっぺんに当て指先で硬い骨を触る
- 骨の3cm後ろ辺りを上下にマッサージ
- 硬いところを繰り返し行う
太もも前面のマッサージ
太もも前面には大腿直筋という筋肉があり、硬くなると腰痛の原因となってしまいます。
股関節を緩めるために必要な太もも前面の筋膜リリースをご紹介します。
開始姿勢:片方の足を伸ばして座る
- 太ももの中央の筋肉を触る
- 横に横断するように指でなぞるように触る
- 硬いところを探しマッサージを行う
フォームを見直す
意外にもベンチプレスを行う際、フォームが間違っていて腰に負担がかかっている場合も少なくありません。
ここではベンチプレスを行う際の正しいフォームをご紹介していきます。
- ベンチで仰向けになり、頭、肩甲骨、おしりをしっかりとベンチに当てる。
- 両方の足を浮かさずしっかりと床に固定する
- 肩幅より少し広めにバーを握る
- おしりを浮かさないようにブリッジの姿勢を作る
- 息を吸いながらゆっくりとバーベルを下ろしていく
- バーを胸に当てるまで下げ、止まってから戻していく
負荷量を見直す
次にベンチプレスを行う際の負荷量についてです。
負荷量の設定を間違えてしまうと腰痛の原因がわかりにくくなってしまうため、しっかりと確認していきましょう。
今回ご紹介するのはRM法(レペティションマキシマム)という方法です。
RMは最大反復回数と呼ばれ、 最大限頑張っても1回しかできない運動の場合、その運動の強度は1RMとなります。
筋肉の肥大が目的となる場合、8から12回やっと上げられるという重量でトレーニングを行うことがおすすめです。
頑張っても8回未満で終わってしまう場合、強度が強いことが考えられます。
ベンチプレス以外のトレーニング
ここまでご紹介した対処法を試して見てもなかなか痛みが改善しないという方は、ベンチプレス以外のトレーニングもおすすめです。
今回は、比較的簡単に行えて、ベンチプレスと同じが鍛えられるトレーニングをご紹介します。
インクラインダンベルフライ
今回ご紹介するのは、インクラインダンベルフライです。ダンベルやボトルなどがあれば、自宅で行えるトレーニングです。
開始姿勢 仰向けになった姿勢
- ダンベルを両手に持ち、床に仰向けになる
- 胸のあたりでダンベルを持ち、ゆっくりと持ち上げる
- 下ろす際は、肩甲骨を内側に寄せるように意識する
- 10回ほど繰り返す
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腰の痛みをいますぐどうにかしたい人へ
「対処法を試してみたけどよくならない」
「痛みが改善するのは一時的で、すぐに再発してしまう」
このように悩まれる方もいらっしゃると思います。
上記のような方は、筋膜由来の問題がしっかりと解決できていないかもしれません。
腰の痛みが、筋・筋膜性疼痛であったり筋膜の硬さが原因となっている場合は、筋膜への適切な介入が必要です。
当院は、そんな筋膜に対して施術を行ない、痛みを即時的に改善することのできる筋膜リリース専門店です。
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まとめ
今回は、ベンチプレスで腰が痛くなる原因と5つの対処法についてご紹介してきました。
今回の内容をおさらいすると、姿勢や上げ方が間違っている、負荷が高すぎる、腰の疾患などが関係しています。
上記の問題の多くはセルフケアでも改善しますが、原因が筋膜由来の硬さの場合、専門的な介入がとても重要です。
本記事の内容を確認しても痛みがなかなか改善しない。
そんな方は、筋膜リリース専門店である当院にぜひご相談ください。
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投稿者プロフィール
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理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。
その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。
筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。