「朝、最初の一歩を踏み出した瞬間に、踵に激痛が走る……」「動いているうちに少し楽になるから放置している」そんな、足底筋膜炎のつらい悩みを抱えている方へ。
足底筋膜炎(そくていきんまくえん)は、一度発症するとなかなか治りにくく、趣味のジョギングや旅行、日々の生活さえも苦痛に変えてしまう、厄介な症状です。
ネットで調べたストレッチを試してみたけれど、あまり効果を感じられないという方も多いはず。
それは、「足の裏だけ」を見て、痛みの本当の原因を無視してしまっているからかもしれません。
この記事では、全国に100店舗以上展開する筋膜整体であり、足底筋膜炎の圧倒的な施術実績を持つ理学療法士の視点から、痛みを根本から解決するための具体的な方法を、わかりやすく解説します。
足底腱膜炎の治し方をまとめたYouTubeチャンネルもぜひ合わせてご活用ください。
- なかなか治らない足底筋膜炎は、体全体の硬さが関係している
- 専門家が推奨する6つのストレッチの具体的な方法の紹介
- ストレッチの3つの鉄則は、「痛くない強さ、20秒ほど伸ばす、継続」
目次
なぜ足底筋膜炎にストレッチが効果的なのか?
そもそも、なぜ足裏が痛むのでしょうか?
足の裏には「足底腱膜(そくていけんまく)」という膜があり、土踏まずのアーチを支えるクッションの役割を担っています。
この構造になにかしらの問題が生じると炎症が起こり、足底筋膜炎(足底腱膜炎)につながってしまいます。
(※足底筋膜炎と足底腱膜炎の違いが気になる方は、こちらを参考にしてください。)
本来、この膜は柔軟に伸び縮みしますが、「体の硬さ」が原因で過度なテンション(引っ張り)がかかり続けると、付着部である踵付近で炎症が起きてしまいます。
そこで効果的なのがストレッチです。
なぜ、あなたの足底筋膜炎はストレッチで治らないのか?
「指導されたストレッチをしても、全然よくならない…」これには明確な理由があります。
結論から言うと、足底筋膜炎の原因は「足の裏」だけにあるわけではない、ということです。
ひとつの例を挙げて、わかりやすく解説します。
足の裏にある「足底筋膜」は、実はふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)やアキレス腱と、筋膜という一つの膜で繋がっています。
イメージしてみてください。全身タイツを履いていて、背中側がギュッと引っ張られたら、足先まで窮屈になりますよね?
ふくらはぎの筋肉が硬くなると、筋膜を介して足の裏が常に「ピン」と張り詰めた状態になります。
この状態で歩き続けることで、足底筋膜の付着部(踵付近)に微細な傷がつき、炎症が起きてしまうのです。
つまり、足裏だけをマッサージしても、引っ張っている「ふくらはぎ」を緩めない限り、痛みは繰り返されてしまうのです。
足底筋膜炎におすすめのストレッチ6選!【理学療法士監修】
足底筋膜炎の痛みに効果的なストレッチのやり方を6つご紹介します。
足裏だけではなく、足底筋膜に影響を及ぼす部分(すね、ふくらはぎ、お尻)を全体的に伸ばせる方法です。
- すねの外側
- すね〜足の甲
- ふくらはぎの上部
- ふくらはぎの下部
- ふくらはぎ〜足の裏
- お尻(臀部)
ぜひ実践してみてください。
足底筋膜炎のストレッチ:すねの外側
まずは、すねの外側部分のストレッチです。
すねの外側には、長・短腓骨筋という筋肉がついています。
この長・短腓骨筋は、足のアーチを保持するのに重要な役割を持っていて、硬くなったり機能が低下すると足底筋筋膜炎の原因にもなります。
しっかりと伸ばすのを意識してストレッチしてみましょう。
開始姿勢:あぐらになるように座り、片足を伸ばした姿勢
- 片足を伸ばし反対の手で足をつかむ
- 伸ばした膝を支え、膝の外側から外くるぶしにかけて伸ばす
- ゆっくりとキープし、最低20秒は伸ばしていく
足底筋膜炎のストレッチ:すね〜足の甲
すね〜足の甲でストレッチする部位は、長趾伸筋、長趾屈筋と呼ばれる足の指を動かす筋肉になります。
足の指を動かす筋肉もすねやふくらはぎに付着しているため、硬くなると足裏のストレスを高めてしまいます。
開始姿勢:椅子の背もたれに手をついて立った姿勢
- 手で体を支えながら、片足を前に出す
- 前に出した足のつま先を曲げるように床につける
- 足の甲を前に出すように、ゆっくりと伸ばしていく
- 20秒ほどキープしゆっくりと戻す
足底筋膜炎のストレッチ:ふくらはぎ上部
ふくらはぎ上部には、腓腹筋という筋肉が付着しています。
腓腹筋は最終的にアキレス腱となって足底に直接つながる重要な筋肉です。
硬くなってしまうと足の裏への負担はとても大きくなります。
しっかりと伸ばしていきましょう。
開始姿勢:椅子の背もたれに手をついて立った姿勢
- 伸ばす方の足を後ろに引く
- 踵をひっかりとつけて、膝を伸ばす
- 重心をゆっくりを前に移動していく
- ふくらはぎが伸びるのを感じながら20秒キープ
足底筋膜炎のストレッチ:ふくらはぎ下部
ふくらはぎ下部には、ヒラメ筋という筋肉が付着しています。ヒラメ筋も腓腹筋と同じく、アキレス腱へとつながり足の裏を支えます。
筋肉自体も大きく硬くなると、足底筋膜炎の症状を悪化させてしまう恐れもあるので、しっかりとストレッチしていきましょう。
開始姿勢:しゃがみこんだ姿勢
- 伸ばす方の足をしゃがみ込むようにし、反対の足は膝をついて支える
- 右のふとももに胸を押し当てるようにする
- 右足のかかとがやや浮き上がるところで20秒キープ
足底筋膜炎のストレッチ:ふくらはぎ〜足の裏
ふくらはぎから足の裏には足の親指を曲げる長母趾屈筋や長趾屈筋が付着しています。
足の親指とほかの指の筋肉は、分かれており親指の筋肉は疲れもたまりやすい部位です。
しっかりと伸ばして足の裏の負担減らしましょう。
開始姿勢:椅子の背もたれに手をついて立った姿勢
- 手で体を支えて、伸ばす足を後ろに下げる
- 足の裏全体を床につけて、指を開く
- ゆっくりと重心を前にし、20秒ほどキープ
足底筋膜炎のストレッチ:おしり
おしりには、大殿筋と呼ばれる大きな筋肉があります。
大殿筋が硬くなると、骨盤が後ろへ傾斜し後方重心となります。
後方重心は、おもにかかと・足裏の負担を増やす姿勢となるので注意が必要です。
開始姿勢:仰向け
- 片足をお腹の上で横に倒し、反対の足で支える
- そのまま胸に引き寄せていく
- おしりが伸びるのを感じながら20秒キープ
足底筋膜炎のストレッチの注意点・やってはいけないこと
ストレッチは一般的にも取り組みやすい方法であり、誰でも行えるというメリットがあります。
しかし、注意点を知らずにやっていると突然痛みが悪化したり、改善までに時間がかかってしまうかもしれません。
ストレッチを行う上での注意点を一緒に確認してみましょう!
- 患部が赤くなっていたり、熱、腫れがある
- 動かすと痛みが強くなる
- 指先や患部周囲にしびれがある
- 痛みの症状が出た直後
上記の内容に当てはまる方は、ストレッチを中止するか、控えるようにしましょう。
患部が赤い、腫れなどの炎症症状、痛みの直後などは、まだまだ急性期の段階になります。
そのような場合には、痛みが落ち着くまで安静にすることを優先しましょう。
また、痛みが出始めたときの対応として、注意すべきがアイシングです。
アイシングは、患部の炎症や痛みを抑えるという効果もありますが、あくまで応急処置が目的です。
足底筋膜炎は、硬さを改善することが重要です。アイシングをして体を冷やすよりも温めた方が効果があります。
アイシングで痛みが軽減しても、状態は改善していないこともあるのでしっかり覚えておきましょう!
足底筋膜炎のストレッチ【失敗しないための3つの鉄則】
間違った方法は逆効果です。失敗しないための3つの鉄則として「ストレッチの強さ」「時間」「頻度」を確認し、ポイントを押さえましょう。
- 強さ: 「痛くない程度」に気持ちよく。痛すぎると筋肉は守ろうとして逆に硬くなります。
- 時間: 「20秒」がベスト。最初の10秒は体が緩む準備、残りの10秒でじわっと伸ばします。
- 頻度: 基本的に毎日行っても大丈夫。継続が大切なので、毎日の習慣にしましょう。
足底筋膜炎の痛みを今すぐどうにかしたい人へ
「足裏の痛みをすぐに改善させたい!」「ストレッチを試してみたけどうまくいかない」
そんな方は、ぜひ体と痛みのプロである理学ボディにご相談ください。
ストレッチは、簡単そうですが奥が深く難しいのも事実です。
人によって実は痛みの原因が姿勢や体の使い方に問題があるケースも多く、どこを改善すべきかというポイントはプロの視点だからこそ見抜ける部分です。
だからこそ、理学療法士のような姿勢や動作も見れる専門家を頼るのが、最も効果的です。
当院ではこれまで、足底筋膜炎をはじめとした、体の痛みで悩む方の問題を解決してきました。
症状は朝起きた時や歩く時に、かかとの土踏まず側に痛みがあり、それが何年も続いていて最近酷くなりました。 施術は合計3回で、回を重ねるごとに痛みが引きました。 今では痛みもほとんどなくなり、最初の痛みを10とすると今の痛みだと2以下ぐらいです。 技術的な側面からだと思いますが、費用はそれなりにかかるのであまり回数を重ねられませんでしたが、1ヶ月ほどここまで痛みがなくなったことには、納得もできるしとてもありがたいです。
当院は、医療系国家資格を持った理学療法士が、あなたの痛みや不調に全力でサポートします。ぜひ、理学ボディにご相談ください。
足底筋膜炎のストレッチ:まとめ
今回は、正しい足底筋膜炎のストレッチの方法やポイントをご紹介してきました。
本記事の内容は以下の通りです。
- 足底筋膜炎は、足裏だけではなく、体全体の硬さが関係している
- 専門家が推奨する6つのストレッチの具体的な方法の紹介
- ストレッチは、痛くない強さ、20秒ほど伸ばす、継続して行うのがポイント
足底筋膜炎は、足だけではなく体全体の硬さのサインでもあります。
症状のみに対する対処法だと痛みが再発する恐れもあります。
原因への理解を深め、安全に正しく改善していきましょう!
なかなかうまくいかない場合は、ぜひ当院へご相談ください!
よくあるご質問
Q1. 痛いときは冷やしたほうがいいですか?
A. 痛みの症状や病態によって対応が異なります。まずは、主治医の先生に確認してから対処するようにしましょう。
炎症が起きてすぐの激痛(急性期)には、炎症を抑えるための冷却(アイシング)が基本です。
発症からしばらく経った慢性的な痛みの場合や、痛みの原因が「筋膜の硬さ」である場合は、冷やすと血管が収縮し、筋膜の潤滑油であるヒアルロン酸がさらに固まってしまいます。
お風呂でゆっくり温まりながら、今回ご紹介したストレッチを行うことで、回復を早める期待ができます。
Q2. インソール(中敷き)を使うと、治りますか?
A. インソールはあくまで「サポート(補助)」であり、根本治療には期待できません。
インソールはアーチを支えて負担を減らしてくれますが、それはあくまで「足りない機能を補ってくれている状態」です。
回復段階で、仕事やスポーツでやむを得ず長時間歩く場合には有効ですが、併用しながらストレッチなどの対処を行うことが必要です。
Q3. ストレッチは1日のうち、いつやるのが一番効果的ですか?
A. 「お風呂上がり」と「朝起きてすぐ」の2回が理想です。
お風呂上がりは体温が上がり、筋肉や筋膜が最も緩みやすい絶好のタイミングです。
また、朝は寝ている間に固まった筋肉や筋膜をリセットするために、布団の中で軽く伸びをしたり、足の指を動かすだけでも効果があります。
無理ない範囲で継続しましょう。
Q4. 靴はどのようなものを選べばいいですか?
A. 踵のホールドがしっかりしていて、比較的ソールの厚みや柔らかさのある靴がおすすめです。歩く際に、指の付け根が曲がるかどうかでチェックしてみましょう。
踵の部分がぶかぶかだったり、底が薄すぎる・硬すぎる靴は、足底筋膜に余計なストレスやテンションをかけてしまいます。
また、ヒールがある靴や厚底靴も、足首の安定性を損なうことがあるので注意が必要です。
Q5. どのくらいで痛みが引きますか?
A. 軽度の方であれば2週間程度のセルフケアで変化を感じられるのが一般的です。
ただし、数ヶ月以上痛みが続いている場合は、筋膜の癒着が強固になっている可能性や、他の原因が関与している可能性もあります。
その場合はストレッチだけで解決するのは難しいため、早めに整形外科を受診することを検討してください。
投稿者プロフィール

- 【青山筋膜整体 理学BODY WEB編集長】理学療法士歴10年以上 総合病院⇨介護・予防分野⇨様々な経験を経て独立。臨床で得た知識をもとに、書籍の執筆・WEB発信・東京都の高齢福祉事業など分野問わず活動中。


木城先生
















