「ランニングをすると膝関節が痛む・・・」
「ランニングを辞めた方がいいのかな・・・?」
ランナーで膝関節の痛みを抱える人は本当に多いです。
膝の内側・外側、お皿の周りなど「どこが痛むのか」によって原因が異なり、当然、その対処法も変わります。
多くの場合、鵞足炎や腸脛靭帯炎と言われる人もいるのですが、実際は、どちらでもないにも関わらず、「走ると膝が痛い」という人が大勢います。
実は、走ると膝が痛くなる本当の原因は、筋膜の問題が影響していることが多いんです。
これを知らずに、痛いからと言ってランニングを諦めてしまう方が多いのですが、これは本当に勿体無いことです。
なぜなら、筋膜が原因の膝痛は、走りながらでも痛みを改善するケースが多いからです。
本記事では、全国に80店舗以上の整体を店舗展開する理学療法士の目線から、ランニングの膝の痛みを走りながら改善する、正しい対処法をわかりやすく解説します。
目次
ランニングの膝の痛みの原因【部位別の見分け方】
ランニングで膝が痛くなる原因は、膝の部位別に以下の3つが考えられます。
- 鵞足炎:膝の内側
- 腸脛靭帯炎(ランナー膝):膝の外側
- 膝蓋靭帯炎:膝の下・お皿の下
一般的に疑われやすい上記3つの病態について解説していきます。
鵞足炎:膝の内側の痛み
ランニングで出る膝・膝の内側の痛みの原因の代表が鵞足炎です。
鵞足とは膝の内側にある以下の3つの筋肉が付着する部位の総称です。
- 縫工筋
- 薄筋
- 半腱様筋
上記の部位に繰り返し負荷が加わり炎症を起こすのが鵞足炎です。
ランニングや陸上競技でのジャンプなど、膝を曲げ伸ばしする機会が多い運動で発症することが多いです。
鵞足炎の場合、1~2週間程度で改善する場合が多く、個人差によって回復までの期間が異なります。
しかし、ある程度経過しても改善しない、運動を再開すると痛みが再発する場合は他の原因も考えられます。
鵞足炎と診断された場合、対処法を間違えると長引く原因となってしまうので、専門家による正しい知識と対処法をまず確認しましょう。
腸脛靭帯炎(ランナー膝):膝の外側の痛み
腸脛靭帯炎は、別名ランナー膝ともいわれており、ランニング初心者やマラソン選手・サッカー選手などに多いスポーツ障害です。
膝には太もも辺りから膝関節下まで続く腸脛靭帯という靭帯が付着しています。
膝の曲げ伸ばしが繰り返される際に、腸脛靭帯と膝関節近くにある大腿骨外側上顆がこすれ炎症を起こします。
引用:アール鍼灸整骨院
腸脛靭帯炎は、改善まで期間を要することが多く、2週間以上かかる場合があります。
さらに練習を再開すると膝の外側に痛みが再発することが多いのが特徴です。
対処法を間違えると長引いてしまうので、原因を見極めるのが何よりも重要です。
腸脛靭帯炎になった場合、安静やストレッチなどの処置を行う場合が多いですが、ケアを続けてもなかなか改善しない方もいます。
その場合、痛みの原因が腸脛靭帯炎以外の場合であることが多いため注意が必要です。
膝蓋靭帯炎:膝の下・お皿の下の痛み
痛みの原因として他にも考えられるのが膝蓋靭帯炎です。
膝蓋靭帯炎は別名ジャンパー膝とも呼ばれ、ジャンプ動作、ランニング動作など膝に負担がかかる動作で発症します。
上記のような動作を繰り返すことによって、膝のお皿である膝蓋骨と大腿骨をつなぐ膝蓋靭帯で炎症が起こります。
引用;はっとり針きゅう整骨院
原因として太ももの筋肉である大腿四頭筋の柔軟性低下や靭帯への過度な負担が挙げられます。
回復までの期間は、2週間から1カ月程度が多いです。
それ以上かかる場合や、運動の再開とともに痛みが再発する場合は他の原因が考えられます。
ランニングの膝の痛み:3つの対処法
ランニングで膝や膝の内側が痛い時に行われる一般的な対処法は以下の3つです。
- 安静
- ストレッチ
- サポーターやテーピング
膝の痛みが強い時:安静
ランニングで膝や膝の内側に痛みが出た場合、基本的には痛みが引くまでは安静が優先されます。
病態にもよりますが、多くは初期にアイシングで患部を冷やします。
その後1~2週間を目安に安静にし、膝をあまり動かさないようにすることを推奨される場合が多いです。
一時的な疲労や炎症が原因であった場合は、安静で症状が改善するため、重要な対処法です。
しかし、部活動の選手や大会を控えているランナーは、全く動かないのは不安という方もいらっしゃると思います。
実は膝の痛みには走りながらでも治る場合があり、病態によって安静をとる必要はないケースもあります。
詳しい理由は後ほどご紹介します。
膝の痛みに効果的:ストレッチ2選
ランニングの膝の痛みが安静により少しずつ改善した後は、少しずつストレッチで膝を動かすことが多いです。
ランニングで膝が痛い場合は特に、負担のかかりやすい
- 大腿直筋
- 大腿筋膜張筋〜腸脛靱帯
のストレッチが効果的です。動画を見ながら練習前などに行ってみましょう。
筋肉の硬さが膝の痛みの原因になっている場合、ストレッチで十分に体を伸ばすことで痛みが改善する場合が多いです。
しかし痛みの原因が筋肉以外にある場合、いくらストレッチを頑張ってもランニングの再開とともに痛みが再発します。
大会前や練習前の方は特に一時的な対処療法ではなく、根本から改善する方法を選ぶことが大切です。
膝の痛みを予防:サポーターやテーピング
近年ではサポーターやテーピングもさまざまな種類があり、活用する方も多くいらっしゃると思います。
しかし痛みが強い場合に練習をしたいからといって、サポーターを使うのは正直おすすめしません。
サポーターやテーピングは無理をするための道具ではないからです。
あくまでも痛みは適切な方法で改善させ、痛みの予防としてサポーターやテーピングを使用することをおすすめします。
ランニングの膝の痛みにおすすめ【マッサージ】
実際にランナー膝になるような方は以下の部位の筋膜が硬くなりやすいです。
以下のポイントを参考に筋膜のマッサージ方法を動画も交えてご紹介します。
※痛みが強い方や、マッサージを行って痛みが出た方はすぐに中止しましょう。
- 太ももを3等分にし下側の高さを目安にする
- 太ももを外側に開き、浮き出た筋肉を触る
- 指全体で左右にほぐすように動かす
- すね外側を3等分にする
- すね上側の骨の前側を触る
- 指全体でほぐすように動かす
- 太ももを半分にした高さで外側を触る
- 指全体で左右にほぐすように動かす
- 太もも付け根の外側にある出っ張った骨を触る
- ①で触った部分と骨盤の前側を結んだ真ん中を触る
- 指全体でほぐすように動かす
プロの指導で行いたいという方は当院のお近くの店舗をご確認ください。
【症例多数】ランニングの膝の痛み|本当の理由
ランニングで膝の内側が痛くなる本当の原因は、筋膜の問題であることが多いです。
本記事でもご紹介した病態に当てはまらず、痛みがなかなか治らないといった方も多くいます。
そのような方は、筋膜が硬くなっていたり、癒着し炎症を起こしている場合があります。
人の体は筋膜という薄い膜で、筋肉同士をつなげなめらかな動きを作っています。
筋膜の問題を考える上で重要なのが、硬い部位や癒着している部位があると他の部位に伸長ストレスが加わり痛みが起きる点です。
そのため実際に痛みを感じている部分と原因となる部分が全然違う場合があるんです。
膝の痛みが、ふとももやふくらはぎの筋膜の硬さが原因である場合もあります。
そのことを簡単にアニメーションにしているのが、以下の動画になります。
ランニングの膝の内側の痛み:治らない時は?
硬くなった筋膜による痛みを改善させるには筋膜リリースが有効です。
筋膜リリースとは、硬くなった筋膜に摩擦刺激を加え、筋膜を元の状態に戻すことができる施術方法です。
筋膜リリースは近年一般的ににも知られ、雑誌やテレビなどでも紹介されています。
しかし、筋膜の硬さは個人差がとてもあります。
そのため膝に痛みがあるからといって決まった施術ポイントがないという点に注意が必要です。
ただし一般的な筋膜リリースはNG【イタリア式こそ効果あり】
筋膜をしっかりと改善させるには見よう見まねで行ってもなかなか改善しません。
原因となるポイントはいくつもある場合があり、硬いところが残っていれば痛みが再発する可能性は十分あります。
最短で痛みを再発させず改善させるにはイタリア式の筋膜リリース=筋膜マニュピレーションが有効です。
- 一般的な筋膜リリース:根本から改善しにくく、再発しやすい
- イタリア式の筋膜リリース:原因となる部位を狙うので根本からの痛み改善に有効
筋膜リリースを行う上で最も重要なのが原因を見つける正確な評価になります。
その評価と施術技術はとても高く、イタリア式の筋膜リリースは、医師と理学療法士しか資格の取得ができません。
当院ではこのイタリア式の筋膜リリースを採用しており、走りながらでも痛みが改善した実績があります。
大会まで最短で治したい!という方も安心してください。
当院では痛みの完全まで3回以内で卒業するということをコンセプトにしております。
【改善事例】たった2回でランニングの膝の痛みが改善した例
来月マラソン大会に出場するというTさんの話
Tさんは30代男性でマラソン歴3年のランナーさんです。
3年前からランニングをはじめて、去年からは月平均250Kmぐらい走っていました。
ただ、先月ぐらいから膝の内側が走ると後半から痛くなってきて、
ここ最近はもう最初の1Kmから痛いです。
我慢して走り過ぎると、翌日歩くのも痛くてしんどいです。
そろそろ来月のマラソンに向けて練習量増やしていきたいんですけど、この調子なんで逆に走る距離どんどん減ってしまってて。
なんとかしてください。
とのことでした。
ランニングで膝の内側が痛いTさんの膝の状態をチェック
早速Tさんの膝の痛みをチェックしていきます。
Tさんは普段は走らないと痛みは出ないようなのですが、ちょうど昨日無理して走ったため、今はこのように膝を少し曲げるだけでも痛いという状態でした。
他にも膝の内側の鵞足を触ると痛みがありました。
ランニングで膝の内側が痛いTさんの筋膜の状態
Tさんの筋膜の状態をチェックしていきました。
Tさんの場合は、過去小学校の5年生時に自転車で転倒して足首を骨折
高校生の時は、バスケットボール部で捻挫をしょっちゅうしていた。
とのことだったので、足首周りを入念に確認していきました。
するとやはり足首周り、特に内側に筋膜の硬いところがたくさん見つかりました。
ランニング で膝の内側が痛いTさんの治療結果
上の図で示したような、足首周りや、太ももあたりに見つかった筋膜の硬さを、当院でしか行えない方法で入念に筋膜調整していきました。
すると・・・
筋膜調整で痛みが改善しました。
この4日後に走ってもらいその時は全く痛みはなかったそうです。
ただ、そのまま毎日10〜20Km前後の走り込みをしていると、2週間後ぐらいしてまた少し痛みがで始めたとのことだったので、もう1度来てもらいました。
この時は、前回取りきれなかった足首の筋膜と、時間の関係で1回目でチェックしなかった上半身の筋膜を調整しました。
それからは、順調に痛みなく走りこめていたようです。
〜数週間後〜
Tさんから連絡が来ました!
今日マラソン終わりました。
おかげさまで無事走れました!
痛みのことはすっかり忘れていました(笑)
タイムもベストまであとわずかで、若干悔しいですが、
本当にありがとうございました。
無事マラソン完走できたそうです!よかったです。
こういうメールは素直に嬉しいです。
ランニングの膝の痛み:ほとんどが【3回以内】に改善しています!
最後までお読みいただきありがとうございます。
改めてお伝えしたいのは、大事な練習を休むことなく痛みを改善させるなら筋舞リリースをぜひおすすめします。
当院、青山筋膜整体理学BODYでは、全身の筋膜をチェックします。
そして、あなたの膝の痛みの本当の原因を特定し、3回以内で施術で卒業できるよう全力を尽くします。
もちろん、全員が1〜3回の施術で必ず改善するわけではありませんが、足の裏が痛いケースでは1〜3回程度の施術で改善するケースが多いです。
おかげさまで当院を知っていただいている方も多く、ご予約が取りづらい状況です。
ご検討いただける際はお早めにご予約のご確認をしていただけると幸いです。
あなたのご相談をぜひお待ちしております。
ランニングの膝の痛み:よくあるご質問
走ると膝が痛い時は、走るのをやめた方がいいですか?
走ると膝が痛む原因が、炎症や外傷性の痛みの場合は走るのを中止します。
痛む場所が腫れている、熱感がある、ズキズキと鋭く痛むなどの場合は早めに整形外科を受診しましょう。
炎症や外傷がなく慢性的な痛みの場合、走るのをやめずに痛みの改善を目指すことも可能なケースがあります。
自己判断はせずに、一度専門家へ相談することをお勧めします。
投稿者プロフィール
- 【青山筋膜整体 理学BODY WEB編集長】理学療法士歴10年以上 総合病院⇨介護・予防分野⇨様々な経験を経て独立。臨床で得た知識をもとに、書籍の執筆・WEB発信・セミナー講師など分野問わず活動中。
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