- 走ると膝の外側が痛い
- 病院で腸脛靭帯炎(ランナーズニー)って言われた
- 休めないから走りながら治したい
などのように、腸脛靭帯炎(ランナーズニー)によって膝の外側が痛くて悩んでいる人は多いです。
実際に多くの人を施術していると、以下のような発言を聞く事が多いです。
来月マラソンなのに、ちょっとランニングするだけで膝の外側が痛くて走れません・・・。
腸脛靭帯炎(ランナーズニー)だから走るのは休みましょう!
って言われたけど、休めないから走りながら治したいです。
ランナーの染井さん
気持ちはとてもわかります。
ランナーの方にとって、1番練習したい時期にこれは本当にしんどいですよね・・・
膝の外側が痛い人は、病院に行くと、
骨には異常ありません。腸脛靭帯炎(ランナーズニー)ですね。湿布出しとくので安静にしてください。
吉野整形外科 院長
となってしまいます。
安静にしてれば治るのはわかるけど、マラソンに出たいから走りながら治したいのに・・
ランナーの染井さん
ランナーの方だって休んだ方が良いのはわかっているんです。
それでも走りたいのです。
なので、病院には行かずに近所の整骨院に通ってます!
なんて人も多いです。
接骨院では、膝に電気を当てたり、外側の筋肉にマッサージやストレッチをしてもらうと、その場はとても楽になります。
でもランニングをすると結局また膝の外側が痛くなりませんか?
これには理由があります。
膝の外側が痛いからといって、そこばかりマッサージやストレッチをしていてもダメなんです!
本当の原因は、膝自体にはほとんどありません。
本当の原因は、膝から少し離れたところの筋膜にあります。
そしてその原因になっている筋膜をほぐす事で、私の治療院では平均して1〜3回の施術で競技復帰してもらうことができています。
もちろん走りながら腸脛靭帯炎(ランナーズニー)を治す事が可能です。
また、当院ではリピーターを作らず、3回以内で治すことにコミットしています。
それらを含めて、腸脛靭帯炎(ランナーズニー)は走りながらでも治す事は可能です。
ぜひ最後まで読んで、一緒に痛みの改善を目指しましょう。
※当院では、国際的に認知されている筋膜リリースという技法を用いてあなたの痛みを即時的に解消する施術を行っております。
目次
腸脛靭帯炎(ランナーズニー)の一般的な原因
ここではまず、一般的に言われている腸脛靭帯炎(ランナーズニー)によって、膝の外側が痛くなる原因をご紹介させていただきます。
※これはあくまで一般論なので参考程度にしてください。
- 腸脛靭帯炎
- 外側の半月板の損傷
- 外側側副靭帯の損傷
ランニングで膝の外側が痛くなる原因で、一般的に言われているのが上記の内容です。
これらが本当に膝の外側の痛みに直結しているのかを、1つずつ見ていきましょう!
腸脛靭帯炎は膝の外側の痛に関係する
ランナーの方の膝の外側が痛みの多くが、この腸脛靭帯炎です。
ランナーズニーと言われる事もあります。
まずは、腸脛靭帯炎(ランナーズニー)を簡単に説明させていただきます。
腸脛靭帯炎(ランナーズニー)とは、上の図で赤丸で囲んだ位置の炎症です。
つまり、膝の外側の部分の炎症になります。
腸脛靭帯は、大腿筋膜張筋と大殿筋が合わさり、膝に近くに連れて次第に靭帯になったものです。
つまり、腸脛靭帯は靭帯と名前がついていますがもともとは筋肉です。
この腸脛靱帯がなんらかの要因により炎症を起こすと、腸脛靭帯炎(ランナーズニー)と呼ばれ、ランニング時に膝の外側に痛みを生じさせます。
半月板の損傷で膝の外側が痛む可能性は低い
ごくたまに見られるのが、この『外側の半月板の損傷による痛み』です。
↓の図の赤い線のところの周りを見ていただくとわかりますが、すねの骨と太ももの骨の間にあるのが半月板で、半月板はクッションの役割をしています。
ここの半月板が損傷していると、ランニング時に痛みが出ることがあります。
ただしこれに関しては、
外側の半月板が損傷している = 必ず痛い
というわけではありません。
最新の医学では、外側の半月板が損傷していても、損傷の程度によっては痛くない人もいることがわかっています。
むしろ、運動や加齢の変化で次第に損傷していくのが当たり前という認識になってきています。
つまり、半月板が損傷していても痛みがない人はたくさんいるのが現実です。
実際に私の感覚としては、膝の外側に痛みがあるランナーで外側の半月板が本当の痛みの原因となっているケースは、ほぼないと思っています。
逆に、以下のような人は半月板が膝の外側の痛みの原因である可能性が高いです。
- 常に痛い
- 歩けないくらい痛い
- 膝がパンパンに腫れている
- 人にタックルされて受傷した
- 膝の曲げ伸ばしができない
つまり、上記の症状がない人は半月板が痛みの原因である可能性は低くなります。
外側側副靭帯の損傷で膝の外側が痛い可能性も低い
結論から先に書かせていただくと、ランナーの方のランニング時の膝の外側の痛みが、外側側副靱帯の損傷によるものである可能性はほとんどないです。
日本整形外科学会では、外側側副靱帯損傷について▼のように書かれています。
□原因と病態
スポーツ外傷や交通事故などで大きな力が膝に加わった時に、その外力の方向に応じて種々の靭帯損傷を生じます。
内反強制により外側側副靭帯は損傷。
□症状
急性期(受傷後3週間くらい)には膝の痛みと可動域制限がみられます。しばらくして腫れ(関節内血腫)が目立ってくることもあります。急性期を過ぎると痛み、腫れ、可動域制限はいずれも軽快してきます。
つまり外側側副靱帯の損傷は、ランニングをしているうちにだんだん痛くなるようなタイプのものではないということです。
そしてもし仮に損傷していても、3〜6週間で靱帯は回復するようにできているため、時期がある程度たっているのにランニングでずっと外側が痛いということは、外側側副靱帯の損傷ではないのです。
腸脛靭帯炎(ランナーズニー)の痛みはどうしたら改善するの?
今の話聞いたら多分俺は腸脛靱帯炎だと思うんだけど、結局どうすればいいの?
来月のマラソン出たいんだけど。どうすれば治るの?
ランナーの染井さん
ランニング時の膝の外側の痛みは、腸脛靭帯と繋がっている筋膜をほぐす事で改善することができます。
上で書かせていただいた通り、ランニング時の膝の外側の痛みのほとんどが、腸脛靭帯炎(ランナーズニー)を中心とした筋・筋膜系のトラブルです。
実際に腸脛靭帯は靭帯ですが、筋膜とかなり密接に繋がっているため、筋膜の硬さが悪さをしている事が非常に多いです。
また、明確に腸脛靭帯炎(ランナーズニー)の診断がついていなくても、経験上ランナーの膝の外側の痛みは筋・筋膜系による痛みがほとんどです。
ですので、この筋や筋膜にかかる負荷を取り除くことで、痛みは改善できます。
ただし、膝の外側の筋肉や腸脛靱帯自体だけをマッサージしてもダメです。
膝の外側の痛みの原因は、膝の外側にあるとは限らないからです。
※腸脛靱帯炎を即効で改善させる具体的な方法や最新の治療法についても、近年では注目されつつあります。気になる方はぜひ、確認してみてください。
腸脛靭帯炎(ランナーズニー)は走り方もおもな原因ではない
スポーツトレーナーやインストラクターなど、腸脛靭帯炎(ランナーズニー)は走り方が悪いと言う人が多いです。
確かに、走り方は腸脛靭帯炎(ランナーズニー)に影響する1つの要素です。
しかし、走り方はそこまで大きな要素ではないんです。
なぜなら、腸脛靭帯炎(ランナーズニー)の人は、走り方を変えても痛いからです。
基本的に腸脛靭帯炎(ランナーズニー)が走り方が原因であるならば、正しい走り方をすればその場で痛みがなくなるはずです。
しかし、多くの人は走り方を変えてもその場で膝の外側の痛みが消失する事はありません。
一方、筋膜をほぐした場合は、その場で痛みが消失します。
筋肉もうまく動くようになるので、走り方も自然によくなります。
つまり、走り方は1つの要素ではありますが、膝の外側の痛みのおもな原因ではないって事なんです。
実際に筋膜をほぐした方が、圧倒的に膝の外側の痛みが改善する人が多いです。
関連記事:腸脛靭帯炎を治した事例多数!3回以内の改善にこだわる整体院『理学ボディ』とは?
腸脛靭帯炎(ランナーズニー)の本当の原因はどこにあるの?
で、じゃあ俺の膝の外側の痛みはどこを筋膜をほぐしたら治るの?早く本当の原因教えてよ!
ランナーの染井さん
ごめんなさい染井さん、実は原因になるところは人によってそれぞれ違うのです。
もも裏にある人もいれば、足の甲ににある人もいます。
時にはおしりにある人だっています。
その方の過去の怪我の状況や手術歴、これまで育ってきた環境や、続けてきたスポーツなどによっても筋膜が硬くなる場所は変わってきます。
共通して言える事は、人の体は▼の図のように筋膜という膜で全身が繋がっているということです。
ですので、膝の外側が痛くても、その痛みの原因が膝の外側自体にあるとは限らないのです。
筋膜に関しては、以下の動画で詳しく解説されています!
ランニングで膝の外側に痛みが出る腸脛靭帯炎の方の改善事例
2週間後にマラソンを控えているという市民ランナーYさんの話
2年前からランニングをはじめて、最近は月平均200Kmぐらい走っていました。
今までもたまに走ると膝の外側が痛いなーと思うことはあったんですよ。
ただ先週から痛みが強くなって、2Kmぐらい走るともう痛すぎて走れません。
少し我慢して走り続けると、終わってからは歩くのもびっこになってしまいます。
病院では腸脛靭帯炎(ランナーズニー)と診断されました。
再来週がマラソン本番なんで、なんとかここで治して出たいんです。
よろしくお願いします。
とのことでした。
ランニングで膝の外側に痛みが出るランナーYさんの痛みの状態をチェック
早速Yさんの膝の外側の痛みをチェックしていくことにしました。
ただYさんの場合、
「日常的に痛いわけではないため、走らないと痛みが出ない。走った翌日だと曲げるだけで痛いけど、もうここ数日走ってないからここで痛みはここでパッと出ないかもしれない」
とのことでした。
それでも施術の途中で、痛みがどう変わったか、施術の方針が正しいかどうか、の効果判定をしたかったので、色々な動きを試しにやってもらいました。
すると・・・
片足で立って膝を曲げてもらうと、膝の外側に痛みが出ることがわかりました。
ランニングで膝の外側に痛みが出るランナーYさんの筋膜の状態をチェック
次にYさんの筋膜で硬くなっている場所がないか調べていきました。
Yさんは右足の外側を中心に、筋膜の硬い部分がたくさんみつかりました。
上の図を見ていただくとわかるのですが、膝の外側以外にもたくさん悪いところが出てきました。
1箇所ずつ筋膜をほぐしていきました。
腸脛靭帯炎(ランナーズニー)のYさんに筋膜調整をした結果
右足を中心に合計8箇所の筋膜を調整していきました。
すると・・・
先ほど痛かった片足で屈伸をしても、膝の痛みがなくなりました。
後日走ってもらったところ若干違和感が残っていたため、念のためにもう一度施術を行いマラソン本番に挑んでもらいました。
〜マラソン翌日〜
木城 先生
お世話になっております。
おかげさまでマラソン出れました!
レース中も特に痛くなることもなく、体の調子はとても良好でした。
タイムの方は不良でしたが、これはただの練習不足だと思います(笑)これからは膝も治ったのでちゃんと練習もできそうですし、大満足です。
本当にありがとうございました!
また痛くなったら宜しくお願いいたしますm(_ _)m
マラソンや試合にに出れました、の報告は本当に嬉しくて、この仕事をやっててよかったと思える瞬間の一つです。
このように、腸脛靭帯炎(ランナーズニー)と診断されて、膝の外側に痛みが出ている人でも、筋膜をほぐす事で走りながらでも痛みを改善する事ができました。
実際に以下の場所の筋膜が硬くなっていたので、実際にマッサージしてみてください!
※マッサージを不適切な方法や自己流でやった場合は、効果がなかったり悪化するケースがあるので、わからない場合や痛みが悪化する場合は無理に行わないようにしましょう。
当院で行っている筋膜に対する施術に関しては、アニメーション動画でわかりやすく説明していますので、こちらをご覧んください。
本当に腸脛靭帯炎(ランナーズニー)を治したい人へ
ランニングで膝の外側が痛くなる一般的な原因は、
- 腸脛靭帯炎
- 外側の半月板の損傷
- 外側側副靭帯の損傷
と言われています。
ですが実際のところ、ほとんどの場合が腸脛靱帯炎を中心とした筋・筋膜系による痛みです。
この腸脛靱帯炎を中心とした筋・筋膜系の痛みは、ただ単純に膝の外側を治療しても治りません。
なぜなら本当の原因は、膝自体にあるわけではないからです。
本当の原因は、膝から少し離れたところの筋膜にあります。
ここを筋膜調整することで、ランニングをしても痛みが出なくすることが可能です。
- ランニングで膝の外側が痛い方
- マラソンの本番が近いから走りながら治したい人
- 膝の外側の痛みで練習できずにお困りの方
あなたの力になりたいです。
他にも気になる事があれば、気軽にお問い合わせしていただければと思います。
投稿者プロフィール
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理学療法士の国家資格を取得後、都内のスポーツ整形外科クリニックで医師と連携しつつプロスポーツ選手や箱根駅伝選手などを担当し、技術を磨いてきました。
その過程でイタリアの医師が考案した国際コースである『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』のコースを修了しています。
筋膜を通じて痛みに悩まされている人を救いたいです。