「ボキボキ」と音が鳴る整体に、スッキリする感覚を覚える方は多い一方で、
「本当に安全なの?」「体に負担はないの?」と不安を感じる方も少なくありません。
実は、首や背骨に対するボキボキ施術には、爽快感の裏にリスクが潜んでいる場合もあります。
この記事では、
- ボキボキ音の正体
- ボキボキ整体の効果
- 注意すべきポイントや危険なケース
- ボキボキ整体以外の効果的な施術
について、理学療法士の視点からわかりやすく解説します。
目次
ボキボキ整体で鳴る音の正体とは?
整体やカイロプラクティック施術のボキボキ・ポキポキ音の正体は、正式には「クラッキング」といわれ、関節の中で生じた気体が弾けた際の音だと言われています。
関節は「関節包」という組織で包まれています。
その内側にある「関節腔」を満たす液体(関節液)の中に生じた気泡が圧力の変化によって弾けることで、「ボキボキ」「ポキポキ」と音がなる仕組みになっています。
この現象自体は無害で、通常は痛みを伴うことはありません。
ボキボキ整体の効果とは?
ボキボキと音が鳴ること自体に、関節の可動性を改善したり、動作をしやすくしたりする効果はありません。
「ボキボキ」と音が鳴ると、なんとなく爽快感やリラックス感、インパクトを感じ、その影響で「関節の動きや痛みがよくなっている」と勘違いしてしまう人は非常に多いです。
しかし、このクラッキング音は関節内の気泡が弾ける現象であり、音が鳴ったからといって関節の動きや歪みがよくなったり、腰痛などの痛みが根本的に改善されるわけではありません。
ボキボキ整体の危険性とリスク|こんな人は要注意!
ボキボキ整体の中には、軟骨が傷ついたり、関節が変形してしまう危険性があります。
中には法律で禁止されるほど危険が伴うものもあります。
首をボキボキするのは、厚生省が禁止しているものもある?
ボキボキ音を鳴らす施術は、首や背中など、特に体の中でも大切な神経や血管が通っている部分では、麻痺やしびれ、痛みが出現する危険性があります。
「ボキボキ」音がなる施術の一つに、カイロプラクティックで用いられる「スラスト法」というものがありますが、首の骨(頸椎)に対しては厚生労働省が禁止しています。
カイロプラクティック療法の手技には様々なものがあり、中には危険な手技が含まれているが、とりわけ頚椎に対する急激な回転伸展操作を加えるスラスト法は、患者の身体に損傷を加える危険が大きいため、こうした危険の高い行為は禁止する必要があること。
ボキボキ整体を受けないほうがいい人
ボキボキ整体を受けない方がいい人は、主に以下の疾患の方です。
- 頸椎や腰椎の椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症
- 骨粗しょう症
- 関節リウマチなどの病気を抱えている人
他にも、圧迫骨折を過去に経験したことがある人や、骨が弱い高齢者の方は、あまりおすすめできません。
また施術を受ける前に、治療院のスタッフが正確な知識を持っているのかを確認しておくと安心です。
首・背中・腰を自分で鳴らすのはNG?
自分で首をボキボキと鳴らしたり、背中・腰を力任せに捻ったりするのがクセになっている人もいますが、これにも注意が必要です。
「関節の動きが良くなった」「ズレがなおった」などと勘違いしてしまう人も多いですが、何度も続けていると、捻挫や変形などの痛みや事故につながってしまうことがあります。
日常生活の中で自然と音が鳴ってしまう程度であれば問題はありませんが、首や腰を無理な方向に動かしボキボキと音を鳴らすのは控えましょう。
無理な方向に関節を動かすより、関節の動きを硬くしている部分のストレッチをしっかりと行うことがおすすめです。
ボキボキ整体以外の効果的な施術
ボキボキと音を鳴らす施術の中には、猫背・骨盤矯正などの関節のゆがみやズレを整えるものや、刺激を与えることで動きを良くすると言われるものもあります。
しかし、あえて危険な施術を受けなくても、きちんと歪みやズレの原因がわかれば効果的な施術を受けることはできます。
関節の動きをスムーズにするためには、硬くしている筋肉や筋膜をマッサージやストレッチでほぐすことが効果的です。
また、猫背や骨盤の歪みに対しても、歪みの原因をほぐし、必要な部分をしっかりとトレーニングすることで改善を図ることができます。
一時的な爽快感などに惑わされず、きちんと専門家に体の歪みの根本原因をみてもらい、必要な施術を受けることが重要です。
ボキボキ整体に行く前に!自分の身体に合った整体を選ぼう
ボキボキする施術を受けようか迷っている方の中には、今すぐ痛みやつらさをどうにかしたいと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
慢性的な首・肩・腰痛におすすめの施術
ボキボキ鳴らしたくなるほどつらい慢性的な首・肩のだるさや痛み、腰痛の原因の多くは、筋肉や関節の歪みだけでなく筋膜の癒着が原因となっているケースもあります。
筋膜や筋肉の癒着や硬さを解決するのに効果的な対処法は、硬くなった部分をしっかりとほぐすことにあります。
私たちの経験上でも、今すぐどうかしたい首や肩、腰の痛みには筋膜の施術がもっとも効果を発揮することがわかっています。※これは、私たちの筋膜の施術が世間一般の筋膜リリースとは違うことや筋膜へのアプローチを専門的に行っている当院ならではの技術が前提としてあります。
ただし一般的な施術ではNG【イタリア式こそ効果あり】
ここで注意したいのが、一般的なただの筋膜リリースではあまり効果が期待できないという点です。
一般的な筋膜リリースは、どこに異常があるかわからずに行うため、広範囲にほぐすことはできますが痛みの改善には効果が低いです。
これに対し、イタリア式の筋膜の施術(筋膜マニュピレーション)は、筋膜の異常が起きているポイントを探してから、局所的にアプローチを行い異常を改善します。
- 一般的な筋膜リリース:広範囲をほぐすことはできるが痛み改善には不向き
- イタリア式の筋膜施術:異常となる部位を探してから行うので痛み改善に有効
この特別な手技が学べるのは医師と理学療法士のみに限定されており、全国でも提供している院は限られています。
私たち『理学ボディ』は、日本でも珍しい理学療法士しかいない整体です。
スタッフ全員がイタリア式筋膜施術を習得しており、専門的な施術を提供しています。
また、痛みや不調をできるだけ最短で改善することにこだわり、3回以内での改善を目指しています。
当院の施術の特徴や3回以内で痛みの改善ができる秘訣は、
「下記の記事(↓)」でわかりやすく解説しています。
関連記事:3回以内の改善にこだわる整体院『理学ボディ』とは?
ボキボキ整体・カイロプラクティック・整骨院【まとめ】
ボキボキと音を立てて行う施術は、特定の整体院やカイロプラクティックで行われる方法です。
ボキボキ・ポキポキ音の正体は、関節の中にある関節液に生じた気泡が弾ける音です。
音が鳴ることで、関節や体の動きが直接的によくなるというわけではありません。
痛みや歪みを増強させる危険なケースや、国で禁止されている施術もあるので注意が必要です。
整体やカイロプラクティックに興味がある方は、安全性やリスクを十分に理解し、信頼できる専門家のもとで施術を受けることが大切です。
今すぐどうにかしたい体の痛みやだるさを抱えるケースこそ、当整体院の施術が有効だったお客様は非常に多く、
私たちも一人でも多くの方に「痛みやだるさから解放される感動」を届けたいと、スタッフ一同、全力で「施術」をさせて頂いています。
最近、当院は、ありがたいことに来院される方が増え、毎月予約が取りづらい状態です。
店舗によっては、来月の予約もいっぱいの状況です…!
そのため、当院にて早めに「施術」を検討される方は、ぜひ、お近くの店舗を覗いていただき、予約があるかを確認頂けると幸いです。
ボキボキ整体に関する【よくあるご質問】
ボキボキする整体は危険ですか?
ボキボキ音を鳴らすほど、無理な衝撃を与えると関節に炎症を生じたり、思わぬ事故やトラブルにつながる可能性もあります。
特に首などの神経や血管が多く存在する部分では危険が伴うケースもあります。
また、骨粗鬆症やリウマチを患っている人や高齢者、関節を痛めた経験がある人は要注意です。
ボキボキ整体にメリットはありますか?
「ボキボキ」と音を鳴らすことが直接的な効果を出すことはありません。
ボキボキ整体のメリットは、心理的な快感や爽快感を感じる部分です。
ボキボキ整体にいく際は、本記事で紹介した危険性を考慮した上で検討するようにしましょう。
ボキボキ整体で鳴る音はなんですか?
ボキボキ整体で鳴る音の正体は、「クラッキング」と呼ばれる現象で、関節内で発生した気体が弾ける際に生じる音です。
この現象は無害とされており、通常は痛みを伴いません。
ボキボキ整体はどんな人に向いていますか?
ボキボキ音が鳴ること自体には、医学的な効果はないとされていますが、短時間で爽快感を得たい方や、施術後の「スッキリ感」を求める方には、ボキボキ整体が向いている場合もあります。
受ける際は、リスクや注意点をしっかり理解したうえで選ぶことが大切です。
ボキボキ整体には資格が必要ですか?
「整体師」という名称を名乗ることに、特別な資格は必要ありません。
そのため、ボキボキする施術を行う人の中には、国家資格を持たない民間資格者や無資格者も含まれています。
ただし、関節や骨に強い力を加えるボキボキ整体には、身体の構造や安全な矯正技術に関する専門的な知識が不可欠です。
施術を受ける際は、理学療法士・柔道整復師など、国家資格を持つ施術者かどうかを確認することをおすすめします。
投稿者プロフィール

- 【青山筋膜整体 理学BODY WEB編集長】理学療法士歴10年以上 総合病院⇨介護・予防分野⇨様々な経験を経て独立。臨床で得た知識をもとに、書籍の執筆・WEB発信・セミナー講師など分野問わず活動中。
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