テーピングはシンスプリントに効果があり、理学療法士の視点でも運動をしている人にはオススメできます。
シンスプリントは人によって原因が異なり、【過回外と過回内】2つのタイプがあります。このタイプに合わせた巻き方でないと逆効果になってしまいます。
一見むずかしく感じやすいテーピング。
本記事では、シンスプリントの施術に特化した理学療法士が、シンスプリントの2つのタイプの見分け方から、タイプに合わせた簡単なテーピングの巻き方をわかりやすく説明します。
目次
すねの内側痛み:シンスプリントとは?
シンスプリントは正式には「脛骨過労性骨膜炎」といい、骨の周りを覆っている骨膜の炎症のことを指します。
よくシンスプリントの人はすねの骨の内側を触るとと痛いため、骨が痛いと思われがちですが、この段階ではレントゲンを見ても骨に異常はありません。
※もし異常がある場合はシンスプリントが悪化し、疲労骨折しているケースです。
では、この骨膜の炎症はどうして起きるのでしょうか?
実はシンスプリントになってしまう原因は大きく分けて、
- 過回内タイプ
- 過回外タイプ
の2つパターンがあります。
※少し難しい用語ですが、これからわかりやすく解説していきます!
このパターンを理解せずにテーピングを巻くと、逆に痛みが強くなることがあるので気を付けてください。
巻き方の前に知っておくべき【過回外と過回内】2つのタイプ
はじめに、過回外と過回内についてざっくりでいいので知っておきましょう。
1.過回内タイプ
このように歩行時にかかとが地面に接地してすぐにかかとが内側に傾くことを、回内といいます。
つまり過回内とは、この回内が過度に大きい状態をさします。
2.過回外タイプ
回外は回内とは逆で、歩行時にかかとが地面に接地してすぐにかかとが外側に傾くことをいいます。
過回外は、この回外が過度に大きい状態をさします。
シンスプリントの原因【タイプ別】
2つのタイプをふまえたうえで、タイプ別にシンスプリントの原因を簡単に説明します。
過回内タイプのシンスプリントの原因
過回内タイプは一般的で、多くの人が当てはまります。
いわゆる偏平足のように回内状態で接地すると、足の内側のアーチがつぶれやすくなります。
そうすると、後脛骨筋と言うすねの内側から足の裏の内側にかけてついている筋肉が、下方向に牽引される力が加わります。
この状態がくり返されることで、後脛骨筋の付着部である、すねの内側の骨膜も引っ張られ、炎症が起きます。
これが従来からよく報告されているシンスプリントの原因です。
過回外タイプのシンスプリントの原因
こちらの過回外タイプは今まであまり有名ではありませんでしたが、最近になって論文などで見かけるようになってきました。
しかし、人数としては少ない印象です。
走っているときに過度な回外状態で接地すると、スネがねじれる関係で骨に対してねじれのストレスがかかり、骨膜が炎症を起こすといわれています。
シンスプリントの見分け方【簡単セルフチェック】
シンスプリントの2つタイプは立った状態で自分で簡単に見分けることができます。
「かかとの傾き」「アーチの高さ」を見るだけで簡単に見分けられる方法を、具体的に説明していきます。
①立った状態で後ろからかかとの傾きをチェック!
コーチや友達に後ろから携帯で、立った時のかかとの写真を撮ってもらいましょう。
その写真を見て、かかとの傾きが外側か内側かのどっちになっているか確認してみてください。
アキレス腱が内側に大きく傾いていたら、過回内タイプの可能性が高い
アキレス腱が外側に大きく傾いていたら、過回外タイプの可能性が高い
です。
ほとんど傾いていなければ、この時点では問題はそれほどないです。
②立った状態で横からアーチの高さをチェック!
立った状態で、横から足の写真を撮ってもらいましょう。
この写真でアーチの高さが低く偏平足なら回内タイプの可能性が高い、アーチの高さが高ければ回外タイプの可能性が高いです。
※例外もあります。
ただ、横からアーチの高さをチェックする際は、基準がないのであきらかに誰が見ても偏平足もしくはハイアーチでないと鑑別が難しいのが現実です。
より正確に判断するには、①立った状態で後ろの傾きをチェック!の方がおすすめです。
どっちのタイプかわからない人へのおすすめ
2つのタイプを写真のように見分ける事が難しい人もいると思います。
しかし、多くの人は1.過回内であるため、過回内に対するテーピングを行えばほとんどの人が合っています。
ですが、過回内タイプのテーピングをして痛みが悪化するようであれば、過回外タイプのテーピングをすれば大丈夫です。
シンスプリントの簡単なテーピング方法【タイプ別】
簡単にいうと、1.過回内タイプであれば回外方向にかかとをもっていく方向にテープを巻き、2.過回外タイプであれば回内方向にかかとを持っていく方向にテーピングをします。
ここで注意していただきたいのが、『過回内タイプ』にかかとを回内方向にもっていくテーピング、または『過回外タイプ』にかかとを回外方向にもっていくテーピングをすると症状が悪化しますので、チェックを必ずしてください。
これをふまえてしっかりタイプに合わせてかかとを誘導できていれば、巻き方はなんでも大丈夫です。
一応ここでは下に1番簡単な巻き方をご紹介します。
シンスプリント【過回内タイプ】のテーピング方法
テーピングのテープは、伸縮タイプのものを使用します。
ポイントとしては、かかとの骨を回外方向にもっていく時に、しっかり張力をかけて引っ張ることです。
シンスプリント【過回外タイプ】のテーピング方法
テーピングのテープは、伸縮タイプのものを使用します。
ポイントとしては、かかとの骨を回内方向にもっていく時に、しっかり張力をかけて引っ張ることです。
足首の負担予防に!筋肉の動きを助けるテーピング方法
テーピングのテープはキネシオテープを使用します。
足首を下に曲げ、後脛骨筋がちじまった状態にし、後脛骨筋の走行に沿って上方向に張力をかけながら引っ張ります。
こうすることで、キネシオテープが後脛骨筋の働きを助けてくれます。
テーピングをしてもシンスプリントが治らない場合
テーピングはあくまで対症療法です。その時は痛みが軽減しますが、巻いていれば勝手に症状が回復していって治るというものではありません。
そのため、シンスプリントがなかなか治らないと悩んでいる人は実際多いです。
本質的に治したい場合は、やはり専門家の治療が必要です。
私達は、シンスプリントを本質から改善するような施術を行っており、3回以内の施術で改善できるケースが多いです。
下記は、実際に当院でシンスプリントの痛みに対する施術で3回以内に痛みが改善した「お客様の声」の一部をご紹介します。
陸上部をやっていて右足がシンスプリントになってここに行きましたが、3回の治療の結果、治りにくかったシンスプリントも痛みがなくなり、練習を再開することができるようになりました。 シンスプリントが治らなくて困っている人は一回訪れてみる価値があると思います。1年以上シンスプリントに悩まされてて思うようにサッカーができなかったけど、ここでみてもらってから痛みがなくなり思いっきりプレーできるようになりました。 痛みを治すだけじゃなく、家でできるケアとかも教えてもらい本当に助かります。 また帰省した時体のメンテナンスに来たいとおもいます。
私も学生時代に、シンスプリントではありませんが、部活で怪我をして最後の大会に出れずに悔しい想いをしました。
その時に、自分のような辛い想いをする人を救いたい。と思って、理学療法士になりました。
今もその気持ちは変わりません。
今怪我で部活動が思うようにできない選手の役に立ちたいです。
相談でも質問でもなんでもいいので、なにかあれば気軽にご相談ください。
他にも気になる事があれば、気軽にお問い合わせしていただければと思います。
投稿者プロフィール

- 【青山筋膜整体 理学BODY WEB編集長】理学療法士歴10年以上 総合病院⇨介護・予防分野⇨様々な経験を経て独立。臨床で得た知識をもとに、書籍の執筆・WEB発信・セミナー講師など分野問わず活動中。
最新の投稿
ストレッチ2025年11月28日お風呂上がりのストレッチは痩せる?ダイエット・肩こり・腰痛への効果と専門家おすすめの方法
整体について2025年11月19日北九州(福岡)でゴッドハンドと言われる整体・整骨院(接骨院)は?
腕・肘・手首・指の痛み2025年11月10日へバーデン結節でやってはいけないこと5選|症状悪化を防ぐ注意点を専門家が解説!
股関節の痛み2025年11月9日グロインペイン症候群(鼠径部痛)を早く治す方法は?理学療法士が徹底解説!


木城先生


















