PC・マウスの使いすぎで腱鞘炎?理学療法士が痛い時の対処法・おすすめ商品まで

マウスで腱鞘炎

この記事を監修している人:木城 拓也(理学療法士免許所有)

世界レベルの筋膜施術『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』を修得。全国100店舗超の「通わせない整体」として3回以内の最短で改善するアプローチを目指すプロフィール詳細→

木城先生

長時間のパソコン作業で、指や手首がズキズキと痛い……
マウスを握る手にだるさを感じる……

その症状は、マウスの使いすぎによる「腱鞘炎」かもしれません。
マウスによる腱鞘炎は、指や手首の特定の動きを繰り返すことで、筋肉と骨をつなぐ「腱」と、それを包む「腱鞘」が炎症を起こす状態です。

この記事では、理学療法士の視点から、マウスの腱鞘炎の原因や症状、痛い時の具体的な対処法、再発を防ぐためのマウス選びまで詳しく解説します。

この記事でわかること
  • マウス操作で手首を痛める根本原因
  • 痛みの症状別【セルフケア方法】
  • 手首の負担を軽減する【おすすめマウスと選び方】
  • 痛みを防ぐ【デスク環境の正解】

ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

その痛み、マウスの腱鞘炎かも?簡単セルフチェック

マウスによる腱鞘炎のサインは、指や手首の痛みだけではありません。以下のような症状に心当たりがないか確認してみましょう。
一つでも当てはまる場合は、マウスによる腱鞘炎の可能性があります。

【簡単セルフチェック】

  • マウスを操作していると親指や人差し指の付け根が痛む。
  • 手首を動かすと痛みや違和感がある。
  • 指がこわばり、スムーズに動かせない。
  • 手や腕が重く、だるさを感じる。
  • 手首や指のあたりが少し腫れて熱を持っている。

特に、クリックやスクロールで特定の指が痛い、手首を動かすと痛みが走る、といった症状は代表的です。

症状が進行すると、ペットボトルのキャップを開けるといった日常動作にも支障をきたすことがあります。早めの対処が大切です。

パソコン・マウス操作で腱鞘炎になる理由

毎日何気なく行っているマウス操作ですが、なぜ腱鞘炎を引き起こしてしまうのでしょうか。

その主な原因は、指や手首への「繰り返しの負担」と、マウスを握る際の「不自然な姿勢」にあります。
これらが組み合わさることで、腱と腱鞘に過度なストレスがかかり、炎症が生じるのです。

具体的にどのようなメカニズムで痛みが発生するのかを解説します。

長時間の繰り返し作業による腱と腱鞘の摩擦

腱鞘炎は、筋肉の力を骨に伝える「腱」と、その腱が滑らかに動くように包んでいるトンネル状の組織「腱鞘」の間で起こる炎症です。

例えば、親指側の腱鞘炎になってしまった場合は、下の図のようになります。

腱鞘炎

マウス操作におけるクリックやスクロール、カーソル移動といった動作は、常に同じ指や手首の筋肉を使います。

この特定の動きが長時間にわたって繰り返されると、腱と腱鞘が何度もこすれ合います。

この摩擦が過度になると、潤滑油の役割を果たす滑液の分泌が追いつかなくなり、やがて炎症を起こして腫れや痛みといった症状を引き起こすのです。

すでに腱鞘炎と診断されている方は、「手首の親指側が痛いのは腱鞘炎? 原因と対処法を理学療法士の視点で解説」の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

マウスを握ることで生じる前腕の不自然なねじれ

一般的なマウスを使用する際、手のひらを下に向けて机に置く姿勢になります。

このとき、肘から手首をつなぐ2本の骨(橈骨と尺骨)は、雑巾を絞るようにクロスしてねじれた状態になっています。
これは解剖学的に見て自然な腕の状態ではありません。

このねじれた状態を長時間維持することは、前腕の筋肉に持続的な緊張を強いることになります。

筋肉が硬くなることで血行が悪化し、腱にも十分な栄養や酸素が行き渡りにくくなるため、腱鞘炎を発症するリスクが高まります。

こんな人は要注意!腱鞘炎になりやすい人の【手の使い方】

無意識に行っているマウスの持ち方や操作の癖が、手首への負担を増大させ、腱鞘炎の発症リスクを高めていることがあります。

例えば、手首を机の角に強く押し当てて支点にしていると、手首の一点に圧力が集中し、血行不良や神経の圧迫につながります。

また、マウスを必要以上に強く握りしめたり、手首のスナップだけでカーソルを動かしたりする癖も、手首周辺の筋肉や腱に過度な負担をかけます。

心当たりがある場合は、意識的に改善することが重要です。

理学療法士おすすめ!手首にやさしいマウスの選び方

セルフケアや環境改善と並行して、腱鞘炎対策で非常に効果的なのが、毎日使うマウスそのものを見直すことです。

手や腕にかかる負担を軽減するために設計された「エルゴノミクスマウス」や「トラックボールマウス」に替えることで、痛みの原因となる不自然な姿勢や動きを根本から解消できる可能性があります。

ここでは、それぞれのマウスの特徴と、自分に合った製品を選ぶためのポイントを解説します。

自然な角度で握れる「エルゴノミクスマウス(垂直型)」の特徴

エルゴノミクスマウスは人間工学に基づき、人の手が持つ本来の形に合わせて設計されたマウスです。

手のひらを下に向ける時の手首のねじれが辛い場合は、自然な角度で握れるエルゴノミクスマウスがおすすめです。

特におすすめの製品は、ロジクールのLIFT縦型エルゴノミックマウスです。

エルゴノミクスマウス

◾️ロジクール 公式サイトより引用:https://www.logicool.co.jp/ja-jp/shop/p/lift-vertical-ergonomic-mouse.910-006490

垂直型やバーティカルマウスと呼ばれるタイプは、手を横から添えるように握るため、握手をする時のような自然な角度で操作できる点が最大の特徴です。

このモデルは日本人のような小ぶりから中程度の手にフィットしやすく、適度な傾斜が手首への圧力を最小限に抑えてくれます。

最初は独特の形状に戸惑うかもしれませんが、数日使い続けることで腕の軽さを実感できるはずです。

一般的なマウスを使う際、手のひらを下に向ける動作によって前腕にある橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)という2本の骨が交差し、筋肉にねじれの負担がかかります。

垂直型はこのねじれを解消し、筋肉がリラックスした状態で作業を継続できます。

手首のひねりがなくなることで、腱や神経への圧迫が軽減され、腱鞘炎の予防や痛みの緩和につながります。

手首を動かさず操作できる「トラックボールマウス」

トラックボールマウスは、指先だけでカーソルを操作できるため、手首を動かす際の負担を最小限に抑えられるマウスです。

腕や手首を動かすこと自体が痛い人におすすめのマウスです。

最大のメリットは、本体をデスク上で滑らせる必要がなく、据え置いたまま使用できる点にあります。

おすすめの製品は、ロジクールのERGO M575です。

トラックボールマウス

◾️ロジクール 公式サイトより引用:https://www.logicool.co.jp/ja-jp/shop/p/lift-vertical-ergonomic-mouse.910-006490

一般的なマウス操作では、手首を左右に振る動きや、前腕をひねる動作が繰り返されるため、腱と腱鞘が摩擦を起こして炎症につながります。

しかし、トラックボールは親指や人差し指でボールを転がすだけで完結するため、手首を固定した状態で作業が可能です。

すでに手首に痛みがある方や、腱鞘炎の再発を繰り返している方にとって、患部を安静に保ちながら作業を継続できるためおすすめです。

操作には多少の慣れが必要ですが、指先だけで軽快に動かせるため、長時間のPC作業が必要な人の味方になります。

購入前に確認!自分に合ったマウスを選ぶ【3つのポイント】

自分に最適なマウスを選ぶためには、形状以外にも確認すべき点があります。
以下の3つのポイントを参考に、自分の手や使い方に合ったものを選びましょう。

①:手の大きさに合うか
マウスが大きすぎたり小さすぎたりすると、かえって手に負担がかかります。
可能であれば、家電量販店などで実際に握ってみて、自分の手に自然にフィットするかを確認することが最も重要です。

②:接続方式(有線か無線か)
無線(ワイヤレス)タイプのマウスは、ケーブルの抵抗がないため、より少ない力でスムーズに動かせます。
デスク周りをすっきりさせたい場合にもおすすめです。

③:ボタンの数とカスタマイズ性
ボタンの数が多いモデルでは、「コピー」や「貼り付け」などのよく使う操作をボタンに割り当てられます。
これにより、クリックやキーボード操作の回数を減らし、指への負担を軽減できます。

 

【症状別】今すぐ実践できる!痛みを和らげるセルフケア

マウス腱鞘炎のセルフケアは、痛みの状態によって対処法が異なります。
ズキズキと痛む「急性期」と、だるさや動かしにくさが続く「慢性期」では、適切なケアが変わってきます。

症状の段階を見極め、正しいセルフケアを実践することで、痛い状態からの早期回復を目指しましょう。
※ただし、痛みが強い場合や長引く場合は、自己判断せずに整形外科に相談することが大切です。

ズキズキと痛む時:サポーターやテーピングで安静に

ズキズキとした強い痛みや熱感、腫れがある場合は、炎症が起きているサインです。

この時期に最も重要なのは、患部を動かさずに安静を保つことです。
無理に動かすと炎症が悪化してしまうため、作業を中断し、手首を休ませましょう。

市販のサポーターやテーピングで手首を固定すると、無意識に動かしてしまうのを防ぎ、安静を保ちやすくなります。

痛みが特に強い場合は、炎症を抑えるために氷のうなどで15分程度冷やすのも効果的です。

作業の合間にできる簡単な手首・指のストレッチ方法

強い痛みが和らいできたら、硬くなった筋肉や腱をほぐすためにストレッチを取り入れましょう。
血行を促進し、柔軟性を取り戻すことで、再発予防にもつながります。

作業の合間、1時間に1回を目安に、「痛気持ちいい」と感じる範囲でゆっくり行いましょう。

手首のストレッチ

  • 腕を前に伸ばし、手のひらを上に向けます。
  • 反対の手で指先をつかみ、ゆっくりと手前に引いて15秒キープします。
  • 次に、手のひらを下に向けて同様に行います。

指のグーパー運動

  • 指をゆっくりと、力強く握ってグーの形を作ります。
  • 次に、指を一本ずつ大きく開いてパーの形を作ります。
  • これを数回繰り返します。

痛みが慢性化している場合:温めて血行を促進

ズキズキとした急な痛みはないものの、動かすと痛い、手首や腕が常にだるいといった慢性的な症状には、患部を温める「温熱療法」がおすすめです。

温めることで血管が広がり、血行が促進されていきます。これにより、筋肉の緊張が和らぎ、痛みの緩和につながります。

蒸しタオルやホットパックを15分程度当てる、またはお風呂で湯船に浸かってじっくり温めるなどの方法がおすすめです。

ただし、腫れや熱感がある場合は温めると逆効果になるため注意が必要です。

マウスの腱鞘炎を防ぐ|正しいパソコン作業環境

マウスの腱鞘炎の症状を一度改善しても、根本的な原因である作業環境が変わらなければ再発のリスクは残ります。

手首や腕に負担をかけないためには、マウス選びだけでなく、デスク周り全体の環境を整えることが非常に重要です。
少しの工夫で体への負担は大きく変わるため、ぜひ見直してみてください。

肘の角度が90度になるデスクと椅子の高さ調整

デスクワークの座り方

パソコン作業時の基本姿勢は、体への負担を最小限に抑える上で最も重要です。まず、椅子に深く腰掛け、足の裏全体が床にしっかりとつくように椅子の高さを調整します。

その状態で、腕を自然に下ろした時に肘が90度になる位置にキーボードとマウスがくるように、机または椅子の高さを調整してください。

肘の角度が

  • 90度より鋭角:肩がすくむ
  • 鈍角:腕が伸びきってしまう

上記のどちらも肩や腕の筋肉に不要な緊張を生じさせ、手首への負担につながります。

手首の負担を減らすリストレストとマウスパッドの活用

リストレストは、キーボードやマウスの手前に置いて手首を支えるクッションです。

使用することで、手首が下に折れ曲がるのを防ぎ、腕から手首までをまっすぐに保つことができます。手首への圧力が分散されるため、腱や神経への負担が軽減されます。

また、マウスパッドも重要なアイテムです。

滑りの良い素材のマウスパッドを選ぶことで、マウスを動かすのに必要な力が少なくて済み、腕の疲労を軽減できます。リストレストと一体型になったマウスパッドも効果的です。

クリック数を減らすショートカットキーの活用術

マウス操作による指の負担を直接的に減らすには、クリックやドラッグの回数そのものを減らす工夫が有効です。

そのために役立つのが、キーボードのショートカットキーです。

例えば、「コピー(Ctrl+C)」、「貼り付け(Ctrl+V)」、「すべて選択(Ctrl+A)」、「保存(Ctrl+S)」など、日常的に行う操作をショートカットキーに置き換えるだけで、マウスのクリック数を大幅に削減できます。

最初は覚えるのが少し面倒かもしれませんが、慣れると作業効率も向上するため、積極的に活用することをおすすめします。

痛みが続く・悪化する場合は整形外科などの専門家へ相談を

セルフケアや作業環境の見直しを試みても、痛みが1〜2週間以上改善しない、あるいは悪化する場合には、自己判断で放置せず、必ず整形外科などの医療機関を受診してください。

痛みの原因が腱鞘炎ではなく、他の疾患(関節リウマチや神経の障害など)である可能性も考えられます。

専門家による正確な診断のもと、投薬や注射、リハビリテーションといった適切な治療を受けることが、症状の改善への近道です。

特に、しびれを伴う場合や、物が掴めないほど力が弱くなった場合は、早急な受診が必要です。

今すぐ痛みをどうにかしたい人へ

最後にお伝えしたいのは、セルフケアで良くならない場合は専門家に頼ってほしいということです。

とくに、なかなか治らない指や手首の痛みは、筋膜を調整することで改善する可能性がとても高いのです。

いつまで痛みが続くのかと不安に思う方は、私ぜひ、たちプロに任せてください。

実際に当院には腱鞘炎や手首の痛みが治らない人が多く来られていますが、多くの人が1〜3回以内の施術で改善しています。

 

もちろん、あなたの痛みも必ず1〜3回以内に改善するとは言い切れませんが、他の整体よりは早く改善できる自信があります。

一人でも多くの方に「痛みを感じない感動」を届けたいと、スタッフ一同、全力で「施術」をさせて頂いています。

他にも気になる事があれば、ぜひ気軽にお問い合わせください。

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マウスによる手の痛み(腱鞘炎)に関するよくある質問

ここでは、マウスによる腱鞘炎に関して多く寄せられる質問にお答えします。

痛みの原因や対処法について、さらに理解を深めましょう。

エルゴノミクスマウスとトラックボールマウスはどちらが腱鞘炎におすすめですか?

どちらも腱鞘炎対策に有効ですが、痛みの原因によって推奨は異なります。

手のひらを下に向ける時の手首のねじれが辛い場合は、自然な角度で握れるエルゴノミクスマウスがおすすめです。

一方で、腕や手首を動かすこと自体が痛い場合は、マウス本体を動かさずに済むトラックボールマウスが適しています。

マウスの腱鞘炎の痛みは手首以外にも肘や肩に出ることはありますか?

はい、可能性は十分あります。手首の不自然な動きをかばうことで、腕や肩の筋肉に過度な負担がかかると手首以外の痛みにつながりやすくなります。

特に、マウス操作で緊張しやすい前腕の筋肉は肘につながっているため、肘の外側の痛みを引き起こすことがあります。

また、腕全体の緊張が肩こりの原因になることも少なくありません。

腱鞘炎を予防するためにマウス操作で気をつけるべきことは何ですか?

手首をできるだけ真っ直ぐに保ち、腕全体を使ってマウスを動かすことを意識するのが重要です。
手首のスナップだけで操作するのは避けましょう。

また、マウスを強く握りしめず、リラックスした状態で持つことも大切です。
1時間に一度は休憩を取り、手首や指のストレッチを取り入れる習慣も予防に効果的です。

まとめ

マウスによる腱鞘炎は、長時間のパソコン作業を行う人にとって身近な問題です。

その原因は、クリックなどの繰り返し作業と、マウスを握る際の腕の不自然なねじれにあります。

症状の改善と再発防止のためには、負担の少ないエルゴノミクスマウスやトラックボールマウスへの変更、痛みの段階に応じたセルフケア、そして正しい姿勢を保つための作業環境の見直しが重要です。

対処しても改善しない場合や、しびれ・腫れ・変形がある場合は、早めに整形外科を受診してください。

もし、どこにいっていいかわからずに困っている場合は、ぜひ理学ボデイにご相談ください。

私たちは、一人でも多くの方の痛みを最短で改善できるよう、全国に100店舗以上店舗展開をしています。

「どこ行っても治らなかった不調や悩み」を、ぜひお近くの店舗でご相談していただければと思います。

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投稿者プロフィール

kaho nagashima
kaho nagashima理学療法士/WEBメディア編集長
10年以上の医療・介護の現場経験を経て独立。著書に6刷を達成した『高齢者のからだ図鑑』など(Gakken出版)。現在は、東京都の高齢福祉事業にも従事。さまざまな現場経験をもとに、執筆・WEB発信・大学での講師業など分野問わず活動中。

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