正座できない膝の痛みの原因は?理学療法士が教えるストレッチと改善策

正座ができない 膝の痛み

この記事を監修している人:木城 拓也(理学療法士免許所有)

世界レベルの筋膜施術『Fascial manipulation(筋膜マニピュレーション)』を修得。全国100店舗超の「通わせない整体」として3回以内の最短で改善するアプローチを目指すプロフィール詳細→

木城先生

「正座しようとすると、膝が痛い」

「そもそ膝が痛くて、正座ができない」

昨今、正座をする機会が減ってはいるものの、法事や宴会の席で正座ができずに困ってしまう人は意外と多いものです。

正座ができない原因は加齢によるものだけでなく、筋肉の硬さや過去のケガの影響など、人によって様々です。中にはストレッチで改善が見込めるものも、重症化する病気の可能性もあります。

そのため、理学療法士としては「年のせい」と一言で片付けてしまうのは、避けてほしいというのが正直なところです。

また、無理に正座をしようとすると、症状を悪化させる可能性もあります。

この記事では、そんな正座ができない膝の悩みについて、理学療法士が

  • 原因を自分でチェックする方法
  • 痛みを緩和するための簡単なストレッチ
  • 専門家への相談の目安

までを詳しく解説します。一緒に自分の膝を守っていきましょう。

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まずは、膝のセルフチェック!正座ができない主な原因

正座ができない理由を単に「年のせい」と片付けず、膝のどの部分に違和感があるのかどのように痛むのかを正しくみることが大切です。

痛みの原因は、膝関節の軟骨がすり減る疾患(変形性膝関節症など)かもしれませんし、膝周りの筋肉が硬くなっているだけの場合もあります。

中には、膝に水がたまっていたりする可能性も考えられます。

まずは自分の膝の状態を正しく把握し、原因に応じた適切な対処法を見つけましょう。

膝の正面が痛み:「変形性膝関節症」の可能性

膝の正面、特にお皿の周りや内側が痛い場合「変形性膝関節症」が疑われます。

これは加齢などにより膝関節の軟骨がすり減り、骨が変形して炎症や痛みを引き起こす病気です。
特にO脚の方や、50代以降の女性に多く見られます。

立ち上がりや歩き始めに痛むのが特徴で、症状が進行すると正座だけでなく階段の上り下りも困難になります。

右膝や左膝のどちらか一方に症状が出ることもあれば、両膝に痛みを感じることもあります。

膝の裏側が痛くて曲げられない:筋肉の硬さ

膝を曲げたときに裏側が突っ張って痛む場合、太ももの裏側にあるハムストリングスや、ふくらはぎの腓腹筋といった筋肉の硬さが原因かもしれません。

これらの筋肉は膝関節をまたいで付着しており、硬くなると膝を深く曲げる動きを妨げ、痛みを引き起こします。

長時間のデスクワークや運動不足で、筋肉がこり固まっている人に多く見られる症状です。

膝裏の痛みは、関節自体の問題ではなく、周辺の筋肉をほぐすことで改善する可能性があります。

過去の怪我:半月板損傷による可動域の制限

スポーツなどで過去に膝をひねった経験がある場合、半月板損傷が原因で正座ができないことがあります。

半月板は膝関節の中でクッションの役割を果たす軟骨組織で、損傷すると膝の曲げ伸ばしの際に引っかかり感や痛みが生じます。

半月板 膝

特に、深く膝を曲げる正座の姿勢は、損傷した半月板に負担をかけるため、痛くてできないケースが多いです。
足首の硬さなどが原因で膝に負担がかかり、半月板を痛めている可能性もあります。

膝に水がたまる「関節水腫」が曲げ伸ばしを妨げているケース

膝が全体的に腫れぼったく、曲げにくい場合は「関節水腫」、いわゆる膝に水がたまる状態が考えられます。

変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどによって膝関節内に炎症が起こると、関節を滑らかに動かすための関節液が過剰に分泌され、水がたまってしまいます

この過剰な関節液が関節内の圧力を高め、膝の曲げ伸ばしを妨げることで、強い痛みや動かしにくさ、腫れといった症状を引き起こします。

自宅でできる!膝の痛みにおすすめのセルフケア

膝の痛みを改善するためには、専門的な治療だけでなく、自宅でのセルフケアも重要です。
ただし、痛みを感じる場合は無理に行わず、気持ち良いと感じる範囲で実践してください。

これから紹介するストレッチやトレーニングは、膝周りの筋肉の柔軟性を高め、筋力をつけることで関節への負担を減らすことを目的とした方法です。

毎日の生活に少しずつ取り入れ、継続することが症状緩和につながります。

太ももの筋肉(大腿四頭筋)の、簡単ストレッチ3選

太ももの前側にある大腿四頭筋が硬くなると、膝のお皿の動きが悪くなり、膝を曲げたときの痛みの原因になります。

この筋肉をほぐすことで、膝の曲げ伸ばしがスムーズになります。

寝た状態、立った状態それぞれのストレッチを3種紹介します。生活に取り入れやすい方法を一つ選んで実践してみましょう。

太もも前(大腿四頭筋)のストレッチ 3選
  1. 横向きに寝て上の足の足首をつかみ、かかとをお尻に近づける
  2. うつ伏せで片方の足の足首をつかみ、、かかとをお尻に近づける
  3. 壁に手をついて立ったまま、片足の甲を持ってかかとをお尻に近づける

いずれも、太ももの前が伸びているのを感じながら、痛みが出ない範囲で30秒ほどゆっくり伸ばしましょう。

【座ってできる】膝の曲げ伸ばし運動 2種

膝関節そのものの動きを滑らかにするためには、無理のない範囲で曲げ伸ばしを行うことが効果的です。

特に体が温まっている入浴中は、筋肉がリラックスし、関節も動きやすくなるためおすすめです。

椅子に座って行う方法、床に座って行う方法の2種類を紹介します。ライフスタイルに合わせて取り入れてみましょう。

膝の曲げ伸ばし運動
膝の曲げ伸ばしのトレーニング 2種
  1. 椅子に浅く腰掛け、かかとを床につけたまま、ゆっくりと膝を曲げる
  2. 床に座って、伸ばした足の裏にタオルをかけ、ゆっくりと手前に引いて膝を曲げる

このとき、膝の向きが内側や外側に倒れないように注意しましょう。

1回5分程度を目安に、痛みが出ない角度まで行いましょう。

【座ってできる】膝に負担のかけない、筋力トレーニング

膝関節を支える筋力を強化することは、痛みの軽減と再発予防に不可欠です。

ここでは膝の負担を軽減してくれる太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を効果的に鍛えるトレーニングを紹介します。

太ももの前(大腿四頭筋)のトレーニング
  1. 椅子に深く腰を掛け、背筋を伸ばす
  2. 片方の足をゆっくりと床と平行になるまで持ち上げ、5秒間キープ
  3. ゆっくりと下ろす

膝をのばした際に、骨盤が後ろに倒れ、姿勢が丸まらないないように注意し、左右10回ずつを目安に、無理のない範囲で続けてみましょう。

膝に痛みを感じる場合は中止してください。

正座をサポートする便利グッズの紹介

法事や習い事など、どうしても正座が必要な場面では、無理をせず便利グッズを活用しましょう

お尻の下に置いて使用する「正座椅子」は、膝を完全に曲げずに済むため、関節への負担を大幅に軽減できます。

折りたたみ式のコンパクトなものもあり、持ち運びにも便利です。

これらのグッズをうまく利用することで、痛みを我慢することなく社会生活を送れるようになります。

また、膝のぐらつきを抑えるサポーターも、歩行時の安定感を高めるのに役立ちます。

こんな症状は要注意!すぐに整形外科を受診すべき危険なサイン

セルフケアで様子を見ても良い症状がある一方、すぐに医療機関を受診すべき危険なサインも存在します。

これから挙げるような症状が見られる場合は、自己判断で放置せず、速やかに整形外科を受診してください。

安静にしていてもズキズキと痛みが続く場合

動いていない時や、特に夜寝ている時にズキズキと疼くような痛みが続く場合は注意が必要です。

これは膝関節の炎症がかなり強いことを示している可能性があります。

変形性膝関節症が進行しているサインのほか、関節リウマチや痛風といった全身性の疾患が原因であることも考えられます。

安静にしていても痛みが治まらない場合は、単なる使いすぎによる痛みではないため、整形外科で原因を詳しく調べてもらう必要があります。

膝が熱を持っていて赤く腫れている場合

膝関節が他の部位と比べて明らかに熱い、赤みを帯びている、パンパンに腫れているといった症状は、強い炎症や感染症のサインです。

特に細菌感染による化膿性関節炎は、急速に関節の破壊が進行する危険な病気であり、緊急の治療を要します。

偽痛風などの結晶誘発性関節炎でも同様の症状が見られます。

これらの症状がある場合は、自宅で様子を見ずに、ただちに整形外科を受診してください。

歩くのが困難、または膝がガクッと崩れる場合

痛みが強くて歩けない、体重をかけると膝がガクッと崩れるような感覚(膝折れ)がある場合も、危険なサインです。

半月板や前十字靭帯といった関節内の組織が大きく損傷している可能性があります。

膝折れを繰り返すと、転倒して骨折などの二次的な怪我につながるリスクも非常に高くなります。

膝の安定性が著しく損なわれている状態のため、正確な診断を受け、適切な治療や装具による固定などが必要になります。

整形外科での治療|手術以外の選択肢も解説

整形外科を受診すると、まずは問診や触診、レントゲン検査などで膝の状態を正確に診断します。

治療法は症状の重さや原因によって様々ですが、必ずしもすぐに手術となるわけではありません。

多くの場合は、まず痛みを和らげ、膝の機能を回復させるための「保存療法」から開始します。

手術以外の選択肢も複数あるため、医師とよく相談し、自分に合った治療法を選択することが大切です。

痛みを抑えるための薬物療法

痛みが強い場合、まずは炎症を抑えて症状を緩和させるために薬物療法が行われます。

主に、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)の飲み薬や、湿布・塗り薬などの外用薬が処方されます。

また、変形性膝関節症で関節の滑りが悪くなっている場合には、関節内にヒアルロン酸を注射することで、潤滑油のような役割を果たし、痛みの軽減と動きの改善を図ります。

これらの治療は、あくまで対症療法であり、リハビリなどと並行して行われます。

理学療法士による専門的なリハビリテーション

薬物療法と並行して、理学療法士によるリハビリテーションが行われます。
これは治療の柱となる重要なアプローチです。

理学療法士は、個々の患者の状態を評価し、硬くなった筋肉をほぐすストレッチ、膝を支えるための筋力トレーニング、正しい体の使い方や歩き方の指導など、専門的な運動療法を実施します。

痛みの根本的な原因に働きかけ、膝への負担を減らし、症状の再発を防ぐことを目指します。

自分の血液や脂肪を活用する再生医療という選択肢

従来の治療法で効果が見られない場合の新しい選択肢として、再生医療が注目されています。

これは、患者自身の血液から血小板を多く含む成分(PRP)を抽出して関節内に注射したり、脂肪から採取した幹細胞を用いたりすることで、損傷した組織の修復を促す治療法です。

まだ保険適用外で自費診療となることが多いですが、手術を回避したい場合の選択肢の一つとして、実施する医療機関が増えています。

正座ができない膝を、一刻も早く治したい人へ

上記でお伝えしたセルフケアで、膝の痛みや動きがよくなる人もいれば、残念ながらなかなか改善しない人もいるかと思います。

その場合は、セルフケアでの限界の状態となっている可能性が高いです。というのも、実際に膝の動きの制限の原因となる部位の特定にはある程度専門的な知識が必要です。

あなたの膝の本当の原因が、実はもっと違う部分にあるかもしれません。でもそれは、実際にあなたの体を見てみないことには判断できないのが現実です。

今すぐどうにかしたい痛みでお悩みの方は、理学療法士など体の専門家に相談するのがおすすめです。

「整体は通うのが億劫」と躊躇してしまう方もいますが、当院では多くの方が、3回以内の施術で痛みの改善がみられています。

当院の施術の特徴や3回以内で痛みの改善ができる秘訣は、「下記の記事(↓)」でわかりやすく解説しています。

関連記事膝の痛みの改善事例多数!3回以内の改善にこだわる整体院『理学ボディ』とは?

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3回以内の改善を目指す
『理学ボディ』とは?

施術を受けるのが早ければ早いほど改善がしやすいため、同じような痛みでお困りの方はぜひ、一度僕たちにご相談ください。

他にも気になる事があれば、気軽にお問い合わせしていただければと思います。

よくある質問

ここでは、正座ができない膝の痛みに関して、患者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

痛いのを我慢して正座の練習をすべきですか?

痛みを我慢して正座の練習をするのは、適切ではありません。

痛みは体からの危険信号であり、無理に行うと膝関節の炎症を悪化させ、症状をさらに深刻にする可能性があります。

まずは痛みの原因を特定し、ストレッチや治療で痛みを緩和させることが最優先です。

痛みを感じない範囲で少しずつ可動域を広げていくことが重要になります。

ストレッチを続ければ、また正座できるようになりますか?

ストレッチで必ず正座ができるようになるとは断言できません。

原因が筋肉の硬さだけであれば、継続することで改善する可能性は高いです。

しかし、変形性膝関節症で骨の変形が進んでいる場合や、半月板を損傷している場合は、ストレッチだけで完全に元に戻すのは困難です。

それでも、痛みの緩和や現状維持には繋がるため、無理のない範囲で続ける価値はあります。

膝のサポーターは日常生活でつけた方が良いのでしょうか?

痛みが強い時や、長時間の歩行で膝に不安定感がある場合、サポーターの着用は有効です。

膝関節を安定させ、負担を軽減する助けになります。

ただし、常にサポーターに頼りすぎると、膝を支える自身の筋力が低下してしまう可能性も指摘されています。

そのため、痛みが辛い場面や特に負担がかかる動作の時に限定して使用するなど、うまく付き合っていくことが望ましいです。

まとめ

正座ができない膝の痛みは、変形性膝関節症や筋肉の硬さ、過去の怪我など様々な原因によって引き起こされます。

まずは自分の膝の状態を正しく見極め、

  • 今すぐ整形外科などを受診する必要がある状態なのか
  • セルフケアで改善できそうか

を判断し、それぞれに合った対応をすることが何よりも重要です。

今回ご紹介しているセルフケアで、膝の曲げ伸ばしがスムーズに行えるようになるケースもありますが、そこには限界もあるのが現実です。

その場合は、一度専門家に相談してみるのがおすすめです。

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投稿者プロフィール

kaho nagashima
kaho nagashima理学療法士/WEBメディア編集長
10年以上の医療・介護の現場経験を経て独立。著書に6刷を達成した『高齢者のからだ図鑑』など(Gakken出版)。現在は、東京都の高齢福祉事業にも従事。さまざまな現場経験をもとに、執筆・WEB発信・大学での講師業など分野問わず活動中。

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